【HQ】烏野の「姫烏」13(完結) (ページ9)

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病院にて 9 ページ9

忠くんの一言にぎょっとして忠くんを見た。忠くんにまでそう思われてるなら由々しき事態……！！

「まあ、俺らの為、っつって無理しそうではあるからな」
「流石に心配かけるとわかっていてやらないよ！？」
「ならいいけど……二度とあんなのゴメンだよ。心臓が幾つあっても足りない」
「本当本当！目の前で人が倒れるの見た事なかったからっていうのあるけど、めちゃくちゃ焦るよ」
「それは本当にごめん……」

そりゃあ人が目の前で倒れたらびっくりするに決まっている、3人には本当に申し訳ない事をしてしまった。

「落ち着いたならいいけど……暫くの間無理はしないようにしてよね。……無理したら容赦しない」
「何を！？！？」
「月島(くん)怖い！！」

蛍くんが溜息をついた後にこちらを睨みながら言うのに、私以外の皆もびくっと肩を震わせた。何を！？何を容赦しないの！？怖いんですけど！！
何がなんでも無理しないぞと私は固く心に誓った。

「あはは、これは私が言うまでもなく無理はできないね？」
「まあ、それでAちゃんが無理しないならいいか……怖いけど」
「ははは……これで無理できる程メンタルおばけじゃないです……」

潔子先輩と仁花ちゃんが笑いながら言うのに引きつった笑みを返す。本当蛍くんは身長が高いのもあって圧がね、凄い時があるから……

「さてと……あんまり長居しても名前ちゃんも疲れちゃうだろうし、そろそろ行こうか？」
「ですね……！A、ちゃんと寝てろよ？」
「後で2年生とか3年生も来ると思う、それまではゆっくりな」
「清水先輩と私はまた夜も来るから……！」
「僕が言った事忘れないように」
「あ、俺も無理したら当然怒るからね？ちゃんと休んで、明日からまた待ってるから」
「うん……！皆ありがとう……！今日も頑張ってね」

病室を出て行きがてら、皆が声をかけてくれるのに手を振りながら返事をする。皆を見送っては、これからどうするかと暫し考える。まだ身体は怠いので寝たいが、2年生と3年生が来ると言っていたしそれならお昼からゆっくり寝た方がいいし……

「あ。そうだ、シャワーなら許可出るかな」

さっぱりしてから寝たいしと思えば、まずはその許可を得ようと私は廊下へと出た。

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元々念の為の入院なので、あっさりとシャワー許可を貰うと早々にシャワーを済ませて病室へと戻る。
再び点滴を繋ぎ直してもらい、さて髪を乾かすかな、とドライヤーを持った所で病室のドアが開いた。