病院にて 11 ページ11
「いーや?何一つ煩わせてないから安心してくれてオッケー!」
「スガさん本当抜け目ないっスね……まさかここでもやってるとは」
「ふふふ」
あれだけ毎日されていたけれど、未だに全く慣れず気恥ずかしさを感じながら返事を返す。
まさか本当に病院でもされるとは過ぎたけれど。
「明日からは来れんのか?」
「はい!今日は念の為の入院って感じなので、家に帰っても正直問題ないんです。明日からは行きますよ」
「えっ、明日から早速?無理は禁物だよ」
「勿論マネは3人揃ってる方がいいけど……Aちゃん合宿中ずっといなかったしね」
「そうそう、万全な状態で来いよ?」
「勿論です!無理したら怒られちゃいますし……もししんどくなったらちゃんと休みますから」
「……まあ、それなら。明日待ってるからな」
「烏野マネは3人いてこそだからな!」
夕先輩の問い掛けに問題ないと笑みを返すと、力先輩、一仁先輩、久志先輩がそれぞれ私を覗き込んだ。それにも笑みと返事を返して頷く。烏野マネは3人いてこそ……嬉しい言葉でついつい笑みが漏れる。
「うし!じゃあ部活行くか。こんなに大人数でここにいてもAちゃんが休めないからな」
「そうっスね!Aちゃんちゃんと今日1日はしっかり休めよー?」
「わかってますわかってます……!休まないと怖い人達が一杯いるんで誓ってゆっくり休みます」
「ははは、それだけ大事に思われてるって事だ」
「烏野はマネを心の底から大事に思ってるからな!」
「勿論心の底からわかっております!」
「わかってるならよーし!じゃあまた明日な!」
「はい!また明日!」
先程の1年メンバー同様、それぞれが声をかけながら病室を出て行く。それを見送りながら嬉しい言葉に大きく頷いた。こちらを振り返り手を振る皆に手を振り返して、皆の姿が見えなくなった所で病室へと戻る。
急にしんとした病室に寂しさを覚えつつ再びベッドへ潜ると、まずは昼まで一眠りだと私は目を閉じた。
─────────
お昼もしっかり食べて、また一眠りして、次に潔子先輩や仁花ちゃんが顔を出してくれた頃には熱もすっかり下がっていた。少しは病室から出たくなって、二人が帰る時に病院の外まで送る事にすると一緒に外へ出る。すっかり陽も落ちていて空には星が瞬いていた。
「潔子先輩、仁花ちゃん、朝から引き続きありがとうございます……!もうバッチリ元気なので、明日からは行きますから」
「うん、待ってる」
「明日からまた頑張ろ!」
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作者名:さくら | 作成日時:2020年6月22日 22時