東京合宿・day3 7 ページ7
で、肝心のチーム分けは黒尾さん&リエーフくん&蛍くんと、木兎さん&赤葦さん&翔陽くんとなった。
「あの……コレ……すげえバランス悪くないスか……」
「いーじゃねーか!昼間やれない事やろーぜ!」
赤葦さんが眉を寄せて言うのに黒尾さんが楽しそうに返す。確かに音駒+蛍くんは身長約190cm、梟谷+翔陽くんは約177cm。少々身長差があるチーム分けになっている。
とはいえこれはかなり面白そうなチーム分け、私はわくわくしつつ始まった3対3に意識を集中した。
─────────
「リエーフ!!!トス見てから跳べっつってんだろ!!リードブロック!!!」
リエーフくんが早々にブロックに跳ぶのに、黒尾さんの怒号が飛ぶ。赤葦さんのトスはリエーフくんのいる位置とは真逆の方へと上がり、そこから木兎さんがスパイクを叩き込む、が黒尾さんが見事に拾い上げる。
「すげー!拾った!」
「さすが音駒のキャプテン……!!」
あの木兎さんのスパイクを拾えるなんて流石だ、と思わず翔陽くんと2人で声を上げると黒尾さんは不敵な笑みをこちらに返してくれる。
「ブロック極力横っ跳びすんなー!間に合う時はちゃんと止まって上に跳べー!」
「──ハイ!」
黒尾さんが上げたボールはそのまま梟谷+翔陽くん側のコートへと帰る。翔陽くんがそれをレシーブで上げると、赤葦さんがトスで繋ぐ。そして翔陽くんが入っていく。
翔陽くんがスパイクを打とうとした瞬間、さっきの黒尾さんの言葉通りに蛍くんが止まって上へと跳ぶ。
そして、ボールは見事にブロックされ梟谷+翔陽くん側コートへと落ちた。
「あ────っ!!!」
「わあ……!蛍くんナイスブロック……!」
思わず声を上げると蛍くんも不敵な笑みを浮かべていた。ここまで綺麗にブロック決まると気持ちいいだろうな……!これはお見事。
黒尾さんのアドバイスで蛍くんのブロックは格段に精度が上がっていて本当に凄い。
そんな感じで白熱した3対3は続くが、あっという間に食堂が閉まる時間が近付いて来て、止む無く今日の練習はお開きとなった。
────────
「はああ…………今日も疲れた…………」
やっぱり日中が暑いせいで体力の消費が激しい気がする。シャワーを浴びてよろよろとシャワー室を出ると、自販機で冷たいお茶を買ってから宿泊部屋になっている教室へ戻ろうと歩き出す。歩きながら携帯を見るが、珍しく昨日今日と徹くんからの連絡がない。珍しすぎて逆に変な恐怖を覚えてしまうけれど。
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作者名:さくら | 作成日時:2020年6月10日 22時