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東京合宿・day4 4 ページ14

再度俺は大きな溜息をついてから携帯をポケットへと直す。写真は消せ、と言っていたがスルーする事にした。協力してるんだからこれぐらいは許されてもいいはずだ。

「ったく……本当面倒くさい人だなあの人」

あの人に溺愛されるっていうのも大変だな、と思いながら俺は体育館へと戻った。




────────




「あ───っ!!それっ、俺の仕事だぞー!?」
「ふっふーん、Aちゃんは今音駒のマネだぞ!!昨日から俺達がさせて貰ってるからこっちに烏野の出番はねえ!」
「あ、あのっ!私だけじゃ悪いので今日は2人も一緒に……」
「え」
「えっ!?!!!?!?」

今日もいつも通りに試合形式の練習と俺は個人練を終えて、ギリギリの所で食堂へ入って夕食を取り、シャワーも終えて適当に寛ぐか、と自販機のあるホールへと向かうとやたらと騒がしい。
なんなんだ、と思ってホールを覗くと、遠征でも見た……けど遠征よりも更に酷い状況の、Aの髪を乾かす権利争奪戦が行われていた。
ただ一つ違う事と言えば、そこに清水先輩と谷地さんが巻き込まれていた事だ。

『潔子さんの髪は俺達が!!!!』
「お、じゃあ新姫烏はキャプテンの俺が直々に」
「あーっ!大地ずるい!!」
『Aちゃん!!?!?』
「え、えへへへほら1人だと恥ずかしいんで……」

清水先輩と谷地さんが悲痛な声を上げていたが時既に遅し。結局2人も烏野のメンバーに代わる代わる髪を乾かされていた。Aは菅原さんVS音駒みたいな構図になっててとにかく大変そうだ。
まあ、普段お世話になっているマネへの労い、という意味ではいいのかもしれない。
清水先輩と谷地さんは真っ赤な顔をしているが、Aは1人じゃないからかどこか嬉しそうにしている。

それにしても大量のガタイがいい男達が可憐な女子マネを囲い込む、というこの構図、傍目から見ると割とキツい。酷すぎる構図だな…………と思わず顔を引きつらせてしまう。

そんな事を思いながら本日2枚目の写真はこれだな、と酷い構図で大賑わいの写真をこっそりと撮って、及川さんに「誰がAの髪を乾かすかで大騒ぎになってます」と送信しておいた。

朝の正統派写真もいいが、及川さんにダメージを負わせるならこういう写真の方が絶対的にいい。

恐らく今頃発狂しているに違いない。いい気味だ。

そう思うとちょっと楽しくなってきた。後数日間、合間合間で及川さんへダメージを食らわせる写真を撮ろうと俺は固く心に誓った。

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設定タグ:ハイキュー , 及川徹 , 逆ハー   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:さくら | 作成日時:2020年6月10日 22時

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