【HQ】不清潔【男主】 (ページ10)

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5月に入り

半袖が丁度良くなる季節

あれから変わった事がある

それは

｢あ、鷲見くんおはよー｣

｢おはよ～｣

貴方｢あ…はよ｣

俺のクラスでの位置が変わった事

あの1発が聞いたのか

今まで通り接しても

｢はぁ～…本当かっこいい｣

｢クールだよね…｣

｢背も高いし、頭も良いし…｣

こんな感じでよく引っ掛かってくれる

ちょろい

相変わらず男とは必要最低限喋らない様に徹しているし

触るなんて気持ち悪くて出来ないままだが

｢なぁ鷲見ー、ここ後で見してくんね？｣

貴方｢あ…うん｣

ある程度の距離感で接している

ただ

"汚い"という思考はいい方向に進まない

菅原｢鷲見おはよー｣

澤村｢おはよ｣

貴方｢あ、はよ｣

あと少し変わったことと言えば

貴方｢…荷物…多くない？｣

菅原｢もう重かった｣

澤村｢明日から連休入るだろ？今日から合宿なんだよ｣

この2人との距離が近くなった事

この2人はずっと独りで居る俺に同情して一緒に居てくれているのだろう

"男性恐怖症"と言っても

以前より症状は落ち着いて来ていて

短い時間なら話せる様になってきていた

でも

何故だかこの2人としか喋れない

理由なんて見つからないけれど

あ、あと変わった事と言えば

体育は休んでも良くなったこと、かな

本当は運動だって得意な方だし

やりたいけれど

｢お前喘息持ちだったんだな、早く言えよ｣

貴方｢あ…はい、すみません｣

学校側には喘息持ち、という事になっているらしく

参加出来る時だけ参加しろ

と、この間言われた

2年の夏頃から食欲も次第に無くなり

今じゃ一人暮らし

ご飯を作って待ってくれる人間なんて居ないからか

体重は減る一方

そのせいか身長も伸びなくなっていて

こんな身体で運動なんてしたら

バレーが関わっていなくても倒れるだろう

だから色々と好都合だった

連休…何しようかな…

このまま何事も無く

自然に卒業することが

俺の1番の望み

.

.

5月3日－そして"ネコ"がやってくる