▼ ページ45
英と別れてギャラリーに向かう。
集合時間前なこともあって、ギャラリーはスカスカだ。
あまり目立たないけど見やすいところを探さなきゃなー。
自主練してる人もボチボチいて、その中でも圧倒的に華があるのは及川さん。
ベスト４に入るだけあって、レギュラー組らしき人たちは上手いと思うけど、及川さんはそれ以上だって感じた。
暫く眺めてたら、遂に時間のようだ。両チームがアップを始めた。
私はプレイヤーでもマネージャーでもないので、相手チームが何処かも強いのかもわからないので兎に角、うちの学校を目で追った。
英と視線がバッチリ合う。数秒だけどなんだかむず痒い。
取り敢えず、口パクで "頑張れ" と言ってみる。
表情は変わらないのになんかピースしてきたから、金田一くんも私に気付いた。
そうなると、ねぇ。及川さんも気付く。さっきまでの真剣な顔はどこ行ったって感じで、手を振ってくる。
なんかまるで私保護者じゃない？？
いざ試合が始まると、そこからの時間の流れはあっという間だったように思う。
素人の私だけど、及川さんのサーブにも、幼馴染コンビの連携にも鳥肌が立った。
英は後半からエンジンがかかって、派手なプレーではないけど、よく相手を見てるなって感じ。
詳しくないのに武者震いしてしまう自分。
コートの中の真剣な表情、ギリギリまでボールを追う姿を。この人たちが勝つ瞬間をもっと見たいと思ってしまった。
試合が終わって、私は中庭をブラブラする。英と帰ることになってるから、クールダウンやミーティング待ちだ。
ブーッブブ
国見 英終わった。部室
部室まで来いってね。面倒なんだろう。時々来る英からのLINEは簡潔だ。
事務連絡しかしたことないのが少し寂しい。すぐ近くだから話したほうが早いのもわかるけどさ。
部室前まで行くと、レギュラーが揃っていた。わちゃわちゃしてる。
「あ、A姉さん」
英の声で、皆んなが一気に鎮まってぐりんとこっちを向いた。
『お疲れ様です』
「ねぇねぇー、Aちゃん、及川さんカッコよかったでしょ！」
『そうですね』
自分から聞いといて驚いた顔。
『及川さんだけじゃなくて、皆さんが泥臭く真剣にバレーしてるのはかっこよかったです。
もっと勝つ姿を見たいと思ってしまうくらいには』
「言っただろ。生半可なプレーはしないって」
『うん、よく分かった』
「なら、マネージャー」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 51人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
...syokatsu...(プロフ) - のりまきさん» そう言って頂けると嬉しいです！ありがとうございます！！ (2020年5月25日 15時) (
レス) id: b4154610b3 (このIDを非表示/違反報告)
のりまき - 初めまして！白布くん読ませて頂きました。とんでもなくキュンキュンしました作者さん天才です！！！これからも応援しています！ (2020年5月25日 2時) (レス) id: a2e04f6f11 (このIDを非表示/違反報告)
...syokatsu...(プロフ) - 美穂さん» そう言って頂けると嬉しいです。これからもっと上手く書けるように精進していきます！本当に今回はありがとうございました(^-^) (2020年5月1日 22時) (レス) id: b4154610b3 (このIDを非表示/違反報告)
美穂 - 大地さんの見ました。キュンキュンしました！ありがとうございます！ (2020年5月1日 20時) (レス) id: f7b3d5ed55 (このIDを非表示/違反報告)
美穂 - ...syokatsu...さん» ありがとうございます！ (2020年4月30日 15時) (レス) id: f7b3d5ed55 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：...syokatsu... | 作成日時：2020年3月5日 13時
