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皆んなの自主練も終わり、部室で佐久早と二人、動画を見る。

なんで私も付き合わされてるんだ、って最初思ったけど、それがバレたのか、

佐久早から多面的に物事は見るべきだ、と言われてからは毎回だ。

佐久早の慎重さは本当に誰よりもエグいと思う。

「ここ、今日上手くいかなかった」

佐久早がそう言ったところを繰り返し再生する。

『もういい?』

五回ほど再生したし、佐久早は無言だし。

「で?何がわかった」

佐久早は二人の時いつもこうだ。何故か私にいつも聞いてくる。まるで私を試すかのように。マネージャーとして、必要かどうか。

『そうだなぁ、トスのタイミングか、助走に入るタイミングを変えたらいいと思った。スパイク打つ時に最高到達点までいかないうちにボールに触れてるから』

「ふーん」

私が答えると、佐久早は殆どふーんって言う。

違う時は訂正をしてくるけど、しない時は合ってる時らしい。

最近わかったのは、私が当てると少しだけ口角が上がること。なんだか少しは認められたんだなって思えて嬉しくなる瞬間だ。






「いいや、もう。じゃあ着替えるから」

動画を何度か見て、多分スマホのメモかなんかに書き込んだ佐久早が言う。

『了解、ならiPad顧問に返すね』

そう言って部室を後にする。体育館の施錠を確認して顧問にiPadを預けた。

よし、私も帰ろうっと。

鼻歌を歌いたくなるような軽やかな足取りで校門まで向かう。そこには佐久早がいた。

『お、佐久早。お疲れ様ー』

手を上げて挨拶して、帰路へ進もうとした。

いきなりグイッと後ろは引っ張られる。

振り向くと、うん、佐久早だよね。

『何か確認?どうしたー?』

すると、どうだろう。佐久早にすっぽりと包まれた。包まれた?

『え、本当に驚いてるんだけど、何?!』

「春高終わったら、引退だろ』

『まぁ、そうだねぇ』

「だから、もうそろそろいいだろ、俺はここまで我慢した」

そう言うと、次は腕を掴まれて引っ張られる。とっさのことに驚いて取り敢えずついていってしまった先は、公園だった。

そこ座ってて、と言われてベンチに腰掛ける。

すると、ちょっと経ったら佐久早がレモンティーを買って、私に渡してきた。

『おー、これ好きなの!ありがとう、後でお金返すね』

「知ってる。別にいい」

『知ってるの?!』

「Aさん、体育館で好きだって言ってたから」

聞いててくれたんだな。なんだか嬉しいし照れる。

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設定タグ:ハイキュー , HQ , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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...syokatsu...(プロフ) - のりまきさん» そう言って頂けると嬉しいです!ありがとうございます!! (2020年5月25日 15時) (レス) id: b4154610b3 (このIDを非表示/違反報告)
のりまき - 初めまして!白布くん読ませて頂きました。とんでもなくキュンキュンしました作者さん天才です!!!これからも応援しています! (2020年5月25日 2時) (レス) id: a2e04f6f11 (このIDを非表示/違反報告)
...syokatsu...(プロフ) - 美穂さん» そう言って頂けると嬉しいです。これからもっと上手く書けるように精進していきます!本当に今回はありがとうございました(^-^) (2020年5月1日 22時) (レス) id: b4154610b3 (このIDを非表示/違反報告)
美穂 - 大地さんの見ました。キュンキュンしました!ありがとうございます! (2020年5月1日 20時) (レス) id: f7b3d5ed55 (このIDを非表示/違反報告)
美穂 - ...syokatsu...さん» ありがとうございます! (2020年4月30日 15時) (レス) id: f7b3d5ed55 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:...syokatsu... | 作成日時:2020年3月5日 13時

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