9 フリフリエプロンは父のお気に入り ページ10
自宅に着くと、父さんがソファで寝ていた。
父さんの格好はと言うと、スーツ姿にフリフリのエプロンだ。
…そのエプロン気に入ってるのか。
ふと食卓に目を移すと、ラップがかけられた今日の夕飯がある。
私は押し入れから毛布を持ってきて父さんの上にかけて、食卓に座る。
夕飯に口をつけたところで、携帯が鳴る。
『…治?』
ピッと通話開始の表示を押す。
治《…もしもしA?》
『もしもし、治?どうしたん?』
治《声、聞きたくなっただけや》
『ははっ、何それ。元気しとん?相変わらずバレー三昧?』
治《元気やで。毎日バレーしとる。Aはどう?そっちの高校生活》
『ん?普通に順調やな。あ、治、聞いて!私、男子バレー部のマネージャーになることにした!』
治《………え?》
『何その間。今日初めてバレーボールの練習をちゃんと見たんやけど、凄かった…。治と侑がバレー好きな理由、わかった気がするわ』
治《A、烏野やったっけ?確か、数年前までは強豪って言われてた…"落ちた強豪 飛べない烏"》
『…そんなことないと思うけどな。ま、今日1日パッと見ただけの私の感想やから、ずーっとバレーしてきた治の方が詳しいやろうけど』
治《ホンマ、ズルいわ…Aがマネージャーとか。烏野に転校しよかな》
『何アホなこと言うとんねん。また宮城遊びにおいでな!私も遊びに行くけど』
治《行く!絶対行く!》
侑《サム…?誰と電話しとんー?》
治《あ、ツムが来た。じゃ、また電話するわ》
『うん、またね、治』
ぷつん、と電話が切れる。
侑と治は、兵庫にいた頃、近所に住んでいた幼なじみの双子だ。
彼らの影響でバレーを見た結果、あの"小さな巨人"を見たのだ。
1つ歳上の双子たちは、私を妹のように可愛がってくれた。
「ん…?Aか…?おかえりぃ」
『ただいま、父さん。ご飯ありがとう』
全然ええでぇ!とふにゃり、と笑った父
童顔すぎるその顔は、買い物に行けば彼氏さんですか?と聞かれるほどだ。
頼りないが、これでも立派な警察官である。
智鶴「さっき誰と電話してたん〜?」
『治』
智鶴「お、サムくんか!元気そうやった?」
『うん、元気そうやった!相変わらずバレーばっかしてるって』
智鶴「そーかそーか…サムくんお婿に来てくれへんかなぁ。しっかりしてるし、安心やなぁ」
『ごふっ!!』
父親の爆弾発言に味噌汁を盛大に吹き出しました。
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ゆにぃ(プロフ) - 夢主ちゃんと私の誕生日が全く同じで運命を感じました笑 (2021年1月13日 1時) (レス) id: db3ddbd843 (このIDを非表示/違反報告)
のん - とてもおもしろいです、更新楽しみしてます (2020年7月2日 18時) (レス) id: 53c650bd15 (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - ナナさん» ナナさんコメントありがとうございます!頑張りますので楽しみにしててくださいねd(^_^o) (2020年6月26日 1時) (レス) id: 45bc59818c (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 夢小説で剣道設定ってあまり見なくて、現剣道経験者からしたらすごく嬉しいですっ更新頑張って下さい (2020年6月25日 23時) (レス) id: a97c2b272e (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - ふぇいさん» ふぇいさんありがとうございます!!更新頑張るのでこれからも見てくださいね(≧∇≦)/ (2020年6月25日 13時) (レス) id: 45bc59818c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shiba | 作成日時:2020年6月21日 12時