25 最高にツイてない日 ページ27
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最近ツイてないツイてないと思ってたけど、まさかここまでツイてなかったなんて。
目の前でいやらしい笑みを浮かべる不良たちを前に、薄暗い路地裏で私は頭を抱えた。
◯
「ぱ、パチンコすげー勝っちゃった…」
久々に大勝ちを飾ったパチンコの換金所で、大人数の諭吉を受け取りながらボソリと呟く。
震える両の手に視線を落とすと、動揺を隠しきれない私を見つめる無表情の諭吉たち。
思わず涙が出そうになるのをこらえつつ、今日は珍しくツイてるな〜なんてルンルン気分でスキップをする私。
近道の路地裏へ何の迷いもなく足を踏み入れる。
…すると、突然伸びてきた手に腕を掴まれ、不良数人に囲まれた挙げ句、カツアゲをされた。
全くツイてなんかなかった。神はいなかった。
「お姉さん、それ、俺らにちょっと譲ってよ」
「いや…これはちょっと…」
胸に抱き締めている財布を指さしながら、怖い人はへらりと笑う。
私もやんわり拒否しながらスーッと目線を逸らすと、がしりと顔を掴まれて男の据わった瞳と視線がぶつかる。こ、怖い！
「あのさ、俺も手荒なことはしたくないのよ。だから、ね？」
ひたりと小ぶりのナイフを頬に当てられてしまえば、為す術もない。
本当にツイてないな…と心の中で悪態を吐いて、しぶしぶ男に全財産を押し付ける。
「そうそう。素直に渡しときゃ良かったのよ」
「うわ、ほんとに大勝ちしたんだ？ボクたちのためにありがと〜。大切に使うねぇ」
その物言いにむかりと腹が立つけど、必死に押し込めて路地裏を出ようと足を踏み出す。と、再びがしりと掴まれる腕。
「も、もうお金無いですけど…」
「ウン、知ってる」
「じゃあ何…ッ」
言い終わる前に、掴まれた腕を引っ張られる。
冷たいコンクリの壁に思い切り背中を打って、一瞬息が止まった。
「いやさ、ちょっと相手してくれねーかなって」
「…え？」
「だからぁ、みすみすオンナ逃すのもったいないっしょ？」
意味が理解できず眉を寄せる。私のシャツのボタンを開けながら、男は何でもないようにニッコリと笑った。
「い、イヤです！無理！やだってば！」
流石にやばいと思って抜け出そうとするも、首筋にナイフを当てられれば抵抗することも出来ない。
順に外されていくボタンに泣きそうになっていると、ふいに男の仲間がどさりと崩れ落ちた。
「＿＿A！大丈夫か！？」
滲んだ視界に映ったのは、カラ松さんの姿だった。
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スカイ(プロフ) - 本当に好き....!!!めちゃめちゃ面白いです！作者様がまた書きたいと思いましたら、更新して頂けるととても嬉しいです！待っています！ (2020年6月2日 18時) (
レス) id: a0f03080e5 (このIDを非表示/違反報告)
おもちもちもちもんだみん(プロフ) - おもしろい〜！ (2019年2月14日 14時) (レス) id: bcc917b3e1 (このIDを非表示/違反報告)
ヨモ(プロフ) - ナバポさん» コメント有難うございます！こじらせクズがとても好きなんです〜！楽しんでもらえてとても嬉しいです！ (2017年12月23日 12時) (レス) id: 63c1855969 (このIDを非表示/違反報告)
ヨモ(プロフ) - 俺の嫁は二次元(ｷﾘｯさん» コメント有難う御座います＾＾年に二度ほどしかない更新ですが楽しんでもらえたら嬉しいです！ (2017年12月23日 12時) (レス) id: 63c1855969 (このIDを非表示/違反報告)
ナバポ(プロフ) - 二人がクズをこじらせている笑面白かったです！ (2017年6月14日 20時) (レス) id: 03f7a55e36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヨモ | 作成日時：2015年12月15日 21時
