五十六重島さん ページ16
着替えて手を洗い消毒をし手袋をつける。
今日のメニューは、ハンバーグに、きゅうりとツナのサラダ、野菜とベーコンのコンソメスープだ。
そして誕生日の人はチョコケーキが出される。
今日の私の担当はハンバーグだったので、大島さんと一緒に生地を作っていく。丸めたタネをオーブンシートを乗せた天板の上に6個ずつ並べる。
私が1個こねる間に大島さんは2個こねていて早い。
私の視線に気づいたを大島さんは慣れだよ慣れと笑っていた。
オーブンのタイマーが鳴り開くと肉汁溢れるハンバーグが並んでいた。どれも美味しそう……!
うわあ、お腹空いてきちゃった。
夕食の時間になり続々とお腹をすかせた高校生が食堂にやってきた。
ハンバーグのコーナーで受け取りを確認しているとバレー部のみんながやってきて挨拶してくれた。牛島くんと工くんのトレーにはチョコケーキが載せられている。
「二人とも誕生日だったんだ。いつなの?」
「22です!」
「13です」
「エッ!超最近じゃん。おめでとう」
「ありがとうございます!」
「ありがとうございます」
部活や授業のない昼食と違って夕食は時間があるからみんな楽しそうに会話している。とっても賑やかだ。
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洗い物も終わりエプロンをたたんでリュックに詰める。
普段は昼だから、夕食担当の人の中には初めて会う人もいたけれどお母さんが骨折したことを知ってたようでみんな優しかったな。
リュックのファスナーを閉じ背負うと、Aちゃんと那須さんに話しかけられた。
「池には気をつけてね」
「池になにかあるんですか」
那須さんの質問の意味がよくわからず考えていると、隣で日報を書いていた星野さんが口を開いた。
「でるのよここ」
「エッ」
星野さんは今年6年目のパートさんで基本的に夕食の担当をしており締め作業を任されている。那須さんと年が近いことや二人ともお子さんがいることもあって仲良しらしい。
星野さんは手を止め会話を続けた。
「池の近くを歩いているとね、自分以外の足音が聞こえるときがあるの。それなのに振り返っても誰もいないのよ」
「ヒッ……」
完全にビビらされた私は二人に挨拶をしてドキドキしながら食堂をあとにした。外灯には蛾や小さな虫が集まっている。駐輪場に向かうとセンサーライトがピカッと光った。思わずリュックを握りしめる。
落ち着け、落ち着くんだ私。
一度深呼吸をしようと息を吸った瞬間、
「わっ!」
「ギャッ!!」
誰かに後ろから驚かされた。
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あまね(プロフ) - まってぇぇぇぇぇぇ更新はぁぁぁぁぁぁ!?!!!!!????! (2月21日 18時) (レス) @page14 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
簡単酢 - 凄い!とってもなんか好きです!!!!頑張ってください! (11月12日 18時) (レス) @page14 id: f9e5903924 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキューしか勝たん - 終わり?更新してよ (2021年7月31日 12時) (レス) id: 8aa694c44d (このIDを非表示/違反報告)
中村千尋(プロフ) - 更新頑張って下さい!!とても続きが気になります (2019年10月3日 1時) (レス) id: a991a170a0 (このIDを非表示/違反報告)
あずき♪(チームあみ) - 続ききになります、更新頑張ってください! (2019年8月1日 10時) (レス) id: 98bcac9dd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おと〜ふ。 | 作成日時:2018年8月7日 1時