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無事保健室に到着すると、黒尾さんは備え付けの椅子に私を下ろしてくれた。
「ありがとう、ございます」
「ドウイタシマシテ」
そう言うと、黒尾さんも向かいの椅子に腰掛けた。
「今戻ってもちょうど休憩中だしダイジョーブ」と言って黒尾さんは保健室の棚から包帯やらテーピングやら持ってきてくれた。
「手慣れてるねえ」
「あはは、…まあ、はい」
向かいから黒尾さんに手元をじっと見られてる。
緊張するんですけど、とは言えない。
「さっき慣れてるって言ってたけど、よく怪我とかしてたの？」
そっか、まだ黒尾さんに昔の怪我のこと言ってなかったんだっけ。
今まで話すタイミングがなく言えてなかったが、話の流れで私は話すことにした。
中学の時交通事故に遭い、それが原因でバレーをやめたこと
それを伝えると、黒尾さんはやはり驚いた表情をしいつもより動揺を隠せない様子だった。
「…スマン」
「え？」
すると突然黒尾さんが私に謝ってきた。
「Aちゃんのことよく知りもしないで、ズカズカ踏み込みすぎた」
柄にもなく暗い表情の黒尾さん。
この人は本当に他人のことを一番に考えられる人なんだと改めて実感した。
「そんなことないです、むしろそのおかげで今私楽しいです」
笑顔でそう伝えると、「そっか」と黒尾さんもいつもみたいに微笑んでくれた。
「このこと赤葦は知ってんの？」
「？はい、その当時から相談とかはよくしてたので」
「……ソウデスカ」
「どうかしました？」
そう言うと、黒尾さんは真っ直ぐ私の目を見た。
「今度からは悩み事とかあったら俺に相談してくれたら嬉しいデス」
ん？これは部長だからってこと、なのかな…？
「わ、わかりました」
よくわかってないけど、一応返事をする私。
「足はどうですかー」
「テーピングしたらさっきよりかは…」
「あ、右んとこ取れてる」
そう言われ見てみると、確かにテーピングが取れかかっていた。
治そうと手を伸ばすがそれは制され、いつの間にか私の足は黒尾さんの膝の上に乗っていた。
「く、黒尾さん？」
戸惑う私を気にせず黒尾さんは慣れた手付きで直し始めた。
「……よし、こっちの方が取れねーだろ」
確かにさっきよりも固定されていていい感じだ。
「あ、ありがとうございます」
すると、廊下から何やらバタバタと足音が聞こえてきた。
しばらくすると保健室の扉が勢いよく開けられた。
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よもぎ。(プロフ) - 黒瀬将哲さん» コメントありがとうございます！全然更新できていなくて申し訳ないです、、頑張ります(；▽；) (2021年5月26日 1時) (
レス) id: ebb1a7c172 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬将哲(プロフ) - おもしろいですっ！やっぱクロはかっこいい(≧∇≦)この作品大大大大大好きです！！！！！！！ (2021年3月31日 14時) (レス) id: 933fb2550f (このIDを非表示/違反報告)
なみだうさぎ(プロフ) - 昆布の神さん» コメントありがとうございます！そんなに言ってくださるなんて！！ありがとうございます！！モチベに繋がります！更新頑張ります、、 (2021年1月2日 0時) (レス) id: eb3e039654 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - コメント失礼します！語彙力吹っ飛ぶくらいすごく面白かったです！応援してます！！！！！！ 何度でも言えます、超面白いですーー！ (2021年1月2日 0時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よもぎ | 作成日時：2020年11月26日 1時
