四半純血のプリンス (ページ5)

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「ほぅ、手際がいいなドラコ。諸君、彼を見本としてはどうかね？」

「あんなヤツよりよっぽどハーマイオニーとAの方が手際がいいと思うけど。どーせスリザリン贔屓でしょ…！」

完全にスネイプ先生を嫌ってしまったロンの呟きが聞こえたのか、先生がゆっくりと近付いて来た
鋭い蛇のような瞳は私を射抜く

「君は居残りだ、A」

「ハーマイオニーと次の授業に行く約束をしているので嫌です」

ハーマイオニーの腕に軽く抱きついて舌を出す
我ながら幼稚だけど、何も悪いことをしていないハリーにあんなことを言ったからこれくらいは許してくれるだろう

「…生ける屍の水薬、君ならば分かったはずだ。なぜ発言しなかった？」

「ハーマイオニーも分かってたでしょ？挙手しても無視するのはあなたの方です」

むっとした顔をする彼を呼ぶ声がして、何とか呼び出しは免れた
…目立つのは御免だから仕方ない。

「やっぱりスネイプは僕のことを嫌っているみたい」

「…先生、ね？」

私の訂正を無視して続ける彼の手順が本来のものとは違っている

「ハリー、そこは混ぜる方向が逆だよ。時計回りに混ぜないと」

「わ、ホントだ…ありがとう、Aって頭がいいんだね！」

「そんなこと無いよ。魔法薬学が好きなだけ」