四半純血のプリンス (ページ4)

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「この授業では杖を振ったりばかげた呪文を唱えたりはしない。魔法薬調合の科学と技を諸君が理解できるとは期待していない。だが一部の素質のある選ばれた者には、伝授してやろう…人の心を操り感覚を惑わせる技を。名声を瓶の中に詰め栄光を醸造し死にすら蓋をするそういう技を…」

最初の魔法薬学の授業、魔法薬学の教授セブルス・スネイプは長々と語る
隣に座ったハリーはその要点を真剣にメモしていた

「ポッター、吾輩の話を聞かずに落書きとは良い御身分ですな…流石は『生き残った男の子』」

勢いよく顔を上げて否定しようとしたハリーに追い打ちがかけられる

「さぞかし御立派なポッターなら吾輩の授業を聞かずとも分かるのだろう？…アスフォデルの球根の粉末にニガヨモギを煎じたものを加えると何になる？」

「……えっ、と…」

正解は、『生ける屍の水薬』
まだ習う範囲では無いし、マグル生まれの彼が知るはずもない
そんな中、左隣でハーマイオニーが勢いよく挙手した
彼女を無視したスネイプはまたもやハリーを指す

「ほう、では次。ベゾアール石は何に効く薬となる？」

多くの毒素に効く解毒剤。
これもまた教科書の隅に書いてあるような情報だ
そして、ハーマイオニーが今度は立ち上がって挙手する
周りの生徒たちから真剣な彼女に冷たい笑いが向けられる

「分かりません…でも、ハーマイオニーが分かっているようなので彼女に聞いた方が良いと思います」

「座りなさいグレンジャー。ポッター、君の無礼な態度によりグリフィンドールは１点減点とする」

不穏なやり取りから魔法薬学の授業は始まった