四半純血のプリンス (ページ26)

今日:8 hit、昨日:38 hit、合計:9,059 hit

・ページ26

ハリーたちの部屋でロンのチェスの腕前に舌を巻いていると、階下の談話室がざわつき始めた

「あぁ！また負けた…！」

「やった！これで僕が三連勝だ！…それより、なんか下が騒がしくない？」

「そうね、見に行ってみる？」

チェス盤の後片付けもおざなりに飛び出していくと、談話室に生徒たちが集まっていた
その円の中心にいるのは、グリフィンドールの寮監となぜかスリザリンの寮監。

「え？なんでスネイプがここに？」

「あ！やっと見つけましたよ！」

「…ハリー、マクゴナガル先生が探しているのはきっとあなたのことよ」

あの手紙を渡した直後に彼と話したくなくて、ハリーの背中を押していると、マクゴナガル先生の優しさを孕んだ笑顔が眼の前にいた

「用があるのはあなたですよ。これは私からのプレゼントです…メリー・クリスマス、A」

ウインクをして、手に握らされたものを確認するより早く彼女は他の生徒に向き合った

「もちろん皆さんにも用意してありますよ！」

先生が杖を振ると、ハニーデュークスのカラフルな包装が溢れ出した
歓声を上げる生徒たちは、スリザリンの寮監がいるという不可解な出来事は頭から抜けてしまったのだろう

「…A、行きますぞ」

呆然とするハリーとロンとの距離がどんどん離れていく
かけられた魔法のせいで言うことを聞かない身体は彼に続いて談話室を出てしまった