四半純血のプリンス (ページ20)

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「スネイプ先生が何だって？」

温かみを感じるハグリッドの小屋に似合わない大声が響いた

「だから！スネイプはあの立入禁止の扉の奥の物を盗もうとしてるんじゃないかって」

「んなわけねぇ！」

熱弁するハリーの肩を強く掴んだハグリッドがそのまま私達の顔をひとりひとり見つめる

「スネイプ先生は護る側の人間。ダンブルドアにも信用されちょる…悪く言うことは許されねぇぞ」

分かってる。私があの人のことを悪く言うわけない。
私と彼の関係を知っているのかハグリッドと目が合う時間が心なしか短かった

「でも、スネイプは僕のことを邪険にするんだ！」

「…それは、まぁ、先生も思うところがあるんだろ…」

「ハリーがあんなに嫌われてるの見てられないよ！」

首を竦めたロンにため息をついたハグリッドは吐き捨てるように呟いた

「もういいだろ？…この件はダンブルドア校長先生とニコラス・フラメルに任せておけ！お前さんたちが出る幕じゃない」

「…ニコラス・フラメル？」

急に出てきた知らない名前に思わずハーマイオニーと顔を見合わせる

「っ、もうこの話は終わりだ！そろそろ帰らんとマクゴナガル先生に説教されるぞ！ほら帰れ帰れ」

ハグリッドの大きい手にグイグイ押されて小屋を出た私達の頭は、謎の人物でいっぱいだった

「ハーマイオニー、ニコラス・フラメルって知ってる？」

「私は知らないわ。Aは？」

「私も知らない」

ハーマイオニーが知らないことを私が知っているわけがない。

「やっぱり隠されてるものと関係のある人なのかな？」

「そうだろうね。調べてみてもいいかも知れない」