スクールカースト最下位の私が宝くじを２回当てたら好きな人が出来た件について【歌い手】

school caste 200. ページ34

その後、私は彼方の所へ戻ると取得権は開催の言葉とかを言わなくちゃいけないらしいので彼方と途中で合流した翔太と３人で放送室に向かった。


今は理事長が話しているけど、話が長ったらしくてあくびが出そうになった。


「＿＿＿＿それでは、取得権からの話です」


そう言われると、私は先生に渡された紙通りにスラスラと読み上げて自分の席に戻った。


彼方「……行く？」


『うん。翔太、後は任せた』


翔太「え」


こっそり彼方と放送室から抜け出すと、私達は屋上に向かった。


『はぁ……取得権マジで疲れる』


彼方「それを数ヶ月俺もやってたからな？」


『解ってるって』


ジト目で彼方に言われてそう返すと、彼方はふわぁとあくびをひた。


彼方「てかあの校長(ハゲ)も理事長も話長すぎない…？飽きるんだけど」


『何処の学校も基本そうだよ、誠(アイツ)もそう言ってた』


彼方「あー…眠い。一緒に寝ない？」


『文化祭終わっちゃうよ』


彼方「じゃあやだ。てか最初何処行く？」


彼方はちゃっかり文化祭のパンフレットを持ってそう言った。


『んー……まずは何か食べたい。焼き鳥とか？』


彼方「焼き鳥好きなの？」


『好き。一番好きなのはタレ』


彼方「えー…持つとこベタベタとか気にしない？」


『紙貰って巻けばいいんじゃない？』


彼方「そっか」


そんな風に話していると、校内放送が終わったのか本校舎の生徒達が廊下に出始めるのが見えてそろそろかと思って立ち上がろうとすると、彼方に腕を掴まれた。


彼方「ちょっと寝よ。そらるさん寝たい」


『結局寝るんかい。スカート皺になるから嫌なんだけど』


彼方「クリーニング出したりすればいいじゃん」


『はいはい……』


私はその場に寝っ転がると彼方も寝っ転がった。


そして後頭部を掴まれ、彼方の胸に押し付けられた。


彼方「……落ち着く」


『え？』


彼方「Aが自分の中にいるって解るから……」


『……そう』


彼方は嬉しそうにクスリと笑ったのが解った。


彼方「それじゃ、行こっか」


『うん』


そして私達は屋上から降りたのだった。

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