Travel.49 ページ10
その後、私はお風呂に入った。幾らりぃ君が心配とはいえど、流石にお風呂に入らないのはあれだよねと考えていたので……
『……志麻』
って何言ってんの私さっきまで普通にりぃ君の事考えてたじゃん。なんてお風呂でバシャッと音を立てて立ち上がった。
『………やっぱ無理。今は……』
今は、志麻の事しか考えられない__
へなへなとまたお風呂に浸かって座り込むと、溜息をついた。
"……当然や、バカ。愛しちゅうよ”
私どうしちゃったんだろな、何で彼以外考えたくもないなんて思ってんの。何でさっきの事がずっとフラッシュバックしてんの……?!
『………〜っ…///』
顔を赤くして俯くと、
『何で、こんなに志麻を好きになっちゃったんだろ………』
そう呟いて口元をお風呂につけてぶくぶくとさせた。
今までこんなに誰かを好きになった事もなかったし、何なら嫌いになる人間の方が多かった。だから私は恋愛には無縁だったのがまさかこんな形で……なんて、今更過ぎるかなぁ……
『………』
でも………今更だとしても、それでも確かに私は志麻が大好き。…それを伝えられてよかった。
志麻「Aー?あんま長く入っとるとのぼせるからはよ出てきー?」
『はーいっ』
何て事を考えていると志麻がドア越しに呼んだので、私はお風呂から出た。
__りぃ君。
__少しだけ、この幸せに浸らせてね。
『お待たせ』
志麻「よしよし、寝よーっ」
お風呂から出て、志麻の部屋に行く。そして2人で少し狭いベッドに横になると、志麻が抱き締めてきた。
志麻「……A」
『…うん』
眼帯を外して彼の背中に腕を回すと、彼はさっきよりも強く抱き締めてきた。
『………こうしてると、安心する』
志麻「ん?」
『志麻が、私が生きててもいいよって……そんな風に思ってくれてるみたいで』
志麻「……間違ってはない。てか生きて欲しい…って思っとる。じゃなきゃ、俺が……」
そこまで言って志麻は黙ってしまったのを見て、私は自分から志麻に肌を密着させて目を閉じた。
『志麻がそう思ってくれるから、私はここにいるんだよ』
志麻「………解っとる」
『……大好き』
志麻「………!……俺も」
耳元で言われて嬉しくて腕に込める力を若干強くすると、更に強く抱き締めてくれた。
そして、お互いに少しだけ高鳴る鼓動を聞きながら、襲ってくる睡魔に任せて目を閉じたのだった___
62人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
つぎつぐ(プロフ) - NANAさん» よくわけわかんなくなってバカみたいな顔して硬直してます…← (2018年8月20日 20時) (レス) id: 20b40add25 (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - つぎつぐさん» ただあれ間奏の時にリズムとテンポがズレやすいですよね……(苦笑)(頑張って親友に仕掛けますwww) (2018年8月13日 20時) (レス) id: a68c506ccf (このIDを非表示/違反報告)
つぎつぐ(プロフ) - NANAさん» 猫ふんじゃったは独学で気合で覚えました!!w(頑張ってください!!←) (2018年8月13日 13時) (レス) id: 20b40add25 (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - 緒音*おのんさん» 猫ふんじゃった弾けるだけ凄いです。最初弾けなかったので……(確かに!よっしゃやったろっ←) (2018年8月12日 12時) (レス) id: a68c506ccf (このIDを非表示/違反報告)
緒音*おのん(プロフ) - NANAさん» サックスもですか!楽器ができるのってものすごくうらやましいです...!わたしなんかピアノで猫ふんじゃったが弾けるくらいですよww(コーラっぽくしたらできそうですね!!←) (2018年8月12日 11時) (レス) id: 1a98ce6b98 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:NANA | 作者ホームページ:
作成日時:2018年3月5日 9時