さぁ、旅立とう。第２章【浦島坂田船】

Travel.58 ページ19

Shima side.


志麻「………」


現在Aの部屋でさっきの出来事で疲れきって寝ているAが可愛くて萌えてる所ですどうも志麻です。


……いや、ほんとに可愛いから。寝る前に俺に言った言葉何だと思う？


"……傍にいてよ”


って服掴んで言ってきたんや。あのツンデレなAが。可愛いと思いません?!しかも寝ている今でも手繋いどるからな更に恋人繋ぎ！超可愛い、もう何この子超可愛い！


とまぁ内心大爆発している俺です。はい。


志麻「ほんとかわええ……」


しかも眼帯取ってくれとるし。今キスしたら起きる？なんてしょうもない事考えてます多分莉犬君に言ったらぶっ殺されて終わりや。うん。


志麻「………」


でも、きっとAは怖かったのだろう。一旦冷静になって考えてみる。きっとあの状況でもし俺がいなければ……と思うとゾッとした。


志麻「……もっと頼ってや」


そう零して彼女の頬にそっと口付けを送る。本当は淡い桜色の唇にしたかったが、彼女が起きない様にと我慢した。


＿＿独占欲の塊だけど許してや。


もっと頼って、もっと俺を求めて……そんな想いから彼女の鎖骨に顔を近付ける。そのまま深く口付けると、離す時には赤い欲が出来ていた。


志麻「ごめんなぁ、印…」、


『…志、麻』


志麻「ッ?!起きてたん……?!」


驚いて彼女を見ると、彼女は儚げな表情をして俺を見つめていた。


『……あのね、志麻』


＿＿これは、そういうのを求めてつけたのか解んないけど


そう前置きして、俺を見つめて彼女は言った。


『私ね、志麻が大好き』


"でも志麻はそれ以上を求めてるんだよね”


志麻「っ……」


図星だった。


『……それ以上は恥ずかしくて言えないけど……それでも、これだけは言わせて？』


俺が頷くのを確認した彼女は微笑んで両手を包み込む様に俺の頬へ触れさせると、


『＿＿想いが深くなって、気が付いたら、志麻がいないとダメになってた………』


志麻「………！」


『私は不器用だし伝わりにくいかもしれないけど』


"＿＿ホントは志麻の事同じ位求めてる”


志麻「……っ、」


もうダメだ。そう思った。


＿＿彼女には、お見通しだったんだ。


俺の気持ちも、今俺が何をしたいのかも、全部。


志麻「……どしたらそんな俺の事解るん？」


『解ってないよ』


＿＿自分の事すら解ってないから、とAは付け足して額を合わせ、キスをする。


いつもより、とびきり甘めで深くして＿＿＿＿

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