さぁ、旅立とう。第２章【浦島坂田船】

Travel.51 ページ12

Navy head office＿＿＿海軍本部


Soraru side


天月「＿＿って感じかな」


そら「成程ねぇ……」


欠伸をしながら天月の話を聞くと、浦島坂田船ではどういう事が起きているのかが解り、俺はよしっ、と思った。


そら「あのわんちゃんの子、取り引きしよう」


まふ「莉犬って子ですか？」


そら「そうそう。その子の命を助ける代わりに捕まれって」


luz「どちらも都合の良い取り引きは戦術の基本やからね〜」


天月「そらるさん、それって本当に助ける気……」


そら「ないよ」


天月「ですよねぇ〜……」


luz「でもどうすんの、あのミカエルって子」


そら「………そこが難題かぁ」


まふ「でもあの子血を見るの嫌いっぽかったですよ？」


そら「んー……予想的にミカエルちゃんに着くのは志麻さんだと思うんだよね。彼、主に裏方で行動するじゃん」


luz「っ」


志麻さん、と出すとluzが反応した。まぁそりゃあなぁ……犬猿の仲だし。


luz「それ、俺にやらせて下さい」


luzは頭を下げて頼み込んできた。


天月「え、luzすんが敬語使った……?!」


まふ「しかも頭下げた……！写真撮っとこ」


そら「いいよ、元からそうする気だったし」


luz「……今度こそ、あいつを仕留めて見せます……」


そら「じゃあluzの軍は確定。まふは……普通に自分の見回り。天月も同様」


ま天「えええ〜……」


明らかにやる気満々だった２人を項垂させるのは申し訳ないけど……


そら「今回は、俺も出よっかなーって思ってる」


「「「！」」」


３人が驚いた表情をすると、


そら「前回行ったには行ったけど軍は連れてこなかったから。それに……」


口を弧にして、俺は言った。


そら「うらた君と手合わせしたくもあるからね」


まふ「…あぁ、リーダー同士ですもんね」


天月「熱中し過ぎて船が沈んだ事もあったから今回は無い様にね？」


そら「はいはい、解ってるって」


天月「で、いつ出るの？」


そら「そうだなぁ……」


＿＿わんちゃんの子が目を覚ました直後。


そう言うと、luzはにやけた。


luz「じゃあそちらは任せました」


そら「はいはい、志麻さんの方も任せたからね」


と言って俺は上着を羽織ると、さっさと部屋を後にしたのだった………


そら「うらた君、今度こそ決着をつけようね」


あぁ、楽しみだなぁ………

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