幽霊船で迷子になりました【浦島坂田船】

幽霊船：１５話 ページ19

その船で逃げ出した小さなバケモノは、


子供と２人で生涯を暮らす事になった。


そして子供も恋に落ち、孫を作った。


それから何人のもの子孫を残したのだが、


他のバケモノと遭遇してしまった子孫は殺されてしまった。


そして、小さなバケモノも命が尽き果てて、


残された子孫達は戸惑うだけだった。


だがとある４人のバケモノと子孫が遭遇し、


殺されるのかと子孫は怯える。


するとそのバケモノは、


「仲間にして欲しい」


と頼み込んだ。


そして、４人のバケモノも仲間になった。


そんなある日。


船に、１人の人間が紛れ込んでしまった。


子孫とバケモノ達は怯えてしまった。


子孫達は、地に逃げてしまった。


だが、４人のバケモノの中の１人が


命が尽き果てる寸前だった。


その１人は、紛れ込んだ人間に頼んだ。


「自分の代わりに子孫達を守ってくれ」と。


その人間は、了承した。


そして、その人間はバケモノになった。


１人のバケモノは、嬉しそうに笑いながら


尽き果てていった。


そして、その人間は中学３年生だった。


つまり、その人間が船に紛れ込んだ日。


１年に１回。


その日に中学３年生の人間を船に紛れ込ませ、


子孫達が味わった経験を味わらせる事で、


その船の伝統を繋いでいったのだった。




それが、この船の＿＿＿


幽霊船の、全てだった。

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