恋愛対象:第8話 ページ10
『………っ』
ギュッと坂田の服を掴むと、私の手の甲に口付けした彼にまた赤面した。
坂田「顔ほんとに真っ赤。……可愛すぎ」
絶対確信犯だ………
坂田「確信犯だけど?」
『っ!』
そうだ魔法解いてくれてないんじゃん!と心の中で騒いだけど、坂田は今更?と飽きれたように笑った。
『……………っ』
心が読まれるならもう喋らない、そっちで会話するからねと言うと、坂田はムスっとした。
坂田「はぁ……解った、解除するよ」
そう言った坂田は杖をひとふりした。
…………ほんとに解除した?と心の中で呟くと、坂田は私を見つめるだけだったから多分大丈夫。そう思って私は机から起き上がった。
『………ていうか』
坂田「?」
『………その、坂田は私の事……好きなんだよね』
坂田「うん」
『………でもさっき、私は坂田の事好きじゃないって言ったよね』
坂田「………そうだよ」
悲しそうに目を逸らした坂田に、私は笑いを零した。
『………そんなの、証拠があって言うならいいけどないんだったら言わないでよ、あほ』
坂田「…………!いたっ」
私はこっちを見た坂田にデコピンして、坂田に抱き着いた。
『…………私は、坂田の事……好きだよ?』
私は背中に腕をまわして、胸に顔を埋めた。
坂田「……………!」
坂田が驚いた表情をしているのは見なくても解った。私は一旦坂田から離れて坂田を見つめた。
坂田「それって、恋愛対象として?」
少し顔を赤くして坂田は言った。
『………うん』
坂田「…………真奈っ」
ぎゅううっと私の事を抱き締めた坂田に、私も抱き締め返す。
坂田「………もうこれで、真奈は俺のモノっ」
そう言って坂田は私の頬にキスをして嬉しそうに笑った。
坂田「いーっぱい愛してあげる」
子供っぽく、悪戯っ子みたいに笑う坂田に私は笑い返した。
『…坂田』
でも1つ、気になることがあった。
坂田「何?」
『先輩から聞いたんだけど、人間って……ハロウィンしかここにはいられないんだよね?』
坂田「…………!……っ……うん」
坂田は泣き出しそうに返事をした。
『……………坂田、あのね』
坂田「言わないでっ」
私の言いたい事が解っているのか、坂田は悲しそうに言葉を被せた。
坂田「言わないで……」
『………坂田』
私だって言いたくない。
坂田「嫌だ!」
でも、最初から解ってた事だから。
坂田「____帰るだなんて言わないで……」
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NANA(プロフ) - 千坂@センラーさん» 神様ではないですがありがとうございます! (2018年8月11日 15時) (レス) id: a68c506ccf (このIDを非表示/違反報告)
千坂@センラー(プロフ) - とっても面白かったです!NANAさんはやっぱり神様なのか!?これからも頑張ってください!! (2018年8月11日 13時) (レス) id: e4c0b2a914 (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - ぴぁさん» ?!??!コメントありがとうございます!見てくれたんですね……!Twitterやってます!@nakorin_rmpmです!これからも頑張ります!お互い頑張りましょう! (2018年8月10日 14時) (レス) id: a68c506ccf (このIDを非表示/違反報告)
ぴぁ(プロフ) - 今更ですがこの作品も全部見ました!やっぱりNANAさんの作るお話凄く好きです…Twitterとかやってますか?やってましたらフォローしたいです!これからも頑張ってください(´ω`) (2018年8月10日 13時) (レス) id: 84d5814917 (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - 光希さん» コメントありがとうございます!今は志麻さんオチの小説書いております!頑張ります!ありがとうございます! (2018年3月18日 19時) (レス) id: 7591bab34b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:NANA | 作者ホームページ:
作成日時:2017年11月24日 9時