兎とホームレス【ヒプマイ】【入間銃兎】

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「…ﾁｯ、ここまで迷惑かけやがって……」


「えぇー、迷惑なんてかけてないぽ??」


なんだかんだ署まで連れてくることはできたがそれまでがすっげぇ疲れた。

この女あからさまに胸擦り付けてくるし、声も顔も作ってやがる。


何よりやたらと絡んでくるからめんどくさかった。





「うっせ、とりあえず事情聴取するぞ」


「えぇー!つまんなぁい!!お兄さんそれで楽しいのぉー!?」




ほらな。くそうぜぇ。





「楽しいどうこうじゃなくて仕事なんだよこちとら」


「んん??でもさっきは仕事中に話しかけたわけじゃないからプライベートに職業とか割り込んでくる必要ないと思うな♪
いわゆるオンとオフの切り替えってやつねっ!!」




しかも口が上手く周りやがる。




「ﾊｯ!!言ってろ。
とりあえず名前、年齢、誕生日、連絡先の個人情報ぜんぶ言ってけ。」



「そんな態度取られたらぴえんだよ??
あと事情聴取って確か拒否権あるよね?あ、それ街中で話しかけられた時だけか」



「無駄ごとばっか言ってんじゃねぇよ。
拒否権なんざあっても署に連れ込まれた時点でねぇよ。」




「ははっ♪笑
お兄さん警察なのに拒否権ないって言うのぉー??それ遠回しに人権がないってことなんだけど分かってる??」



この女はさっきから地味に知識マウントみてぇなのを取ってきやがる。うぜぇ。



「いいから答えろ」


そう言うと手をあげてはいはーい!!なんて元気よく返事しやがった。



「名前は丸井亀子、年齢は92歳、誕生日は11月31日でスマホは持ってませーん♪」



……こいつ、ふざけてやがる。



「テメェふざんのも大概にしろや」


こちとら疲れてんだって言ってんだろ。
人をおちょくるような態度しやがって…




「ははっ♪笑バレっちた??
名前はさっき見せてもらってお兄さんの警察手帳を反対にしてみたんだ♪︎バレた??笑」


入間を反対から読んで丸井、兎の反対は亀ってことか。


「誕生日も書いてあったよね、年齢も反対にしちった♪あと誕生日も11月31日は実在しないしね!笑」



こいつ……どこまで考えやがる…

普通警察手帳でそこまで見ねぇし覚えてねぇだろ……!!
ましてやこの一瞬で考えてスラスラ言えるほどか!?





「………おいテメェ…」


机に顔を預けて上目遣いしてくるこの女をギャフンと言わせよう。



「1日豚箱行きだ」




今日こいつは豚箱に一日突っ込んどいてやる。

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