涙もいつかは虹になる

＊３２＊　和side ページ34

あのあと、ちょっと翔ちゃんの熱が下がってきたから、






相葉さんには帰ってもらった。








明日仕事なのに大変だし。









　「・・・んんー・・・」






　「あ、翔ちゃん、起きた？」





　「ん、・・・にのぉ・・・？」






　「そう。一回さ、熱はかろっか。ね？」







　「ぅん・・・。」







辛いよね。






下がってって言ったってほとんど変わってないもん。









　「翔ちゃん、辛いでしょ。」





　「ん、んー、平気だよ。」






　「明日さぁ、病院いこっか？」









　「・・・いやだ・・・」









　「・・・でも、ずっと熱出ちゃってるから、一回診てもらお？」








　「んー・・・・・・・・・・」









無理かな・・・





嫌なのはわかるんだけどね。









こんなに体調崩すなんて、さすがに心配するんだから。









　「・・・ただの熱、だもん。・・・」








　「だけどさ、薬もらった方が早く治るよ？」







　「・・・・・・・」








　「俺もついていくから。」








　「・・・わか、った。」









翔ちゃんが嫌がってるのはもちろん、









俺だって本当は行きたくないよ。









最近の、嫌な予感ってやつが当たりそうで怖いから。









でもね。









翔ちゃんが辛い思いをするのは嫌だから・・・・。









・









・









・









・









・





行かなければ後悔するなんて、今は知らなかったけど。









行ったとしても後悔することだって、知らなかったけど。









行った方が、正解だったんだろうね。









でも、気持ち的には、どうなんだろう・・・。









こういうのってやっぱり









正解がわからないよ――――――――――――-――――――――

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