[幻想旅団]齎す旅団

お別れの前に ページ5

〜ヒセンside〜


…緋の目……。

スカイが出したのは紛れもなく、クルタ族特有の緋の目。鮮やかな緋色がとて
も綺麗だ。大金をはたいてでも見ていたい理由がよく分かる。

「…変じゃないよ。とても綺麗」

実際に見ると、奴らがサクヤの瞳が代わりになると言っていたわけにも納得で
きる。あまりにも似すぎている。

少ししんみりした空気になってしまった…。


「えっと…初めまして、ユキヒさん！私はとりあえずヒセンと呼んでくれれば
いいから…サクヤの関係者でっす！ごめんね。サクヤ、君のメールに気づかな
かったでしょ？私とちょっととりこんでてさ……」

一気にユキヒさんにまくしたてるが、なんでかおかしな敬語になってしまった。


「その姿さ…妖の先祖がえりで、二つ？九尾と鴉天狗？珍しいね。一種なら見
たことがあると記憶してるけど……。うんうん、可愛いね！！」

これが今じゃなければ、尻尾を掴ませてもらうところだ。女心をくすぐられる
ということかな？私一応女だし…。


少し脱線してしまったが、本題に突っ込ませてもらおう！！


「私がここに来たのはね……スカイにお別れを言うためと、私の正体を伝える
ためだよ。

私の正体……知りたくない？」

嫌→←まぁ、しょうがない

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