８回 ページ9
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｢な？俺が悪いから。泣くなって。｣
自分が泣いていると自覚すると次々に涙が溢れる。
きっと緊張がとけてこうなったんだろうな。
『責任取ってよ……』
素直じゃない私はこんな状況でもすぐ強気に出てしまう。
｢は！？責任ってなんだよ！？｣
案の定サイタマは混乱する。
｢おい、先生が謝ってるんだからもう十分だろ｣
｢おいジェノス、その言い方だと余計に泣かせるだろー。｣
まるで子守りのように私を泣き止ませようと、2人して必死に言葉を紡ぐ。
『あ、いや…ごめん。サイタマのせい…じゃない。』
とりあえず心を落ち着かせて、正直に喋る。
｢お？なんだよかった。｣
そう言うとサイタマは安心した表情でほっと一息ついた。
続けてジェノス君も口を開く
｢じゃあ泣き止め。｣
｢だからジェノス……｣
ジェノス君は相変わらずだが、まぁきっと慣れてないんだろうな
｢あー…。Aがどうしても恋人役が嫌だって言うなら強制はしないぞ。
もともと恩返しなんてしてもらう予定じゃねーし。｣
サイタマは…変な人だけど、それでも不思議と憎めなくて、
……いい人な気がする。多分。
『いや…やる。恋人。多分さっきは色々安心してこうなっただけ……。
ごめん頑張って涙止める。』
そう言って拳に力をいれる。
｢え、努力で涙って止まるもんなのか？
まぁ、色々頑張れ。無理はするな。｣
そう言って大きな手を私の頭に乗せた。
…うん。多分、いい人だ。
サイタマの顔を見ると、涙でぼやけたゆる顔が優しく微笑んでいるのがわかる。
『…
恋人役って何すればいいの。』
ようやく涙が止まってきた頃あたりに私はサイタマに問いかけた。
すると私を撫でる手が止まる。
…
｢あー。考えてなかった。｣
この人がいい人だというのは十分に理解出来たけど、いい加減な事もしっかり把握した。
｢ノープランですか先生。｣
｢だってしょうがねーだろ急な提案だったし！
逆にA何かいい案ないか？｣
え、そこ私に聞くんだ。怪人対策なんて全く知らないのに。
『うーん…。』
｢……その感じ、Aさん恋愛経験ないんですか？｣
ジェノス君が何気なく私に問いかける。
『…
…あるよ。』
｢ん？｣
『あるに決まってるじゃん。慣れっこだよ。』
お決まりの強がりに苦しめられるのはこれからの話。
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ぬう(プロフ) - 尊き (7月12日 15時) (
レス) @page28 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 本当にすごすぎます！いままで見てきた作品の中で1番好きです。更新頑張って下さい！ (2023年4月10日 0時) (レス) id: d09a02bb23 (このIDを非表示/違反報告)
桜もちち(プロフ) - 可愛い(ﾉ≧▽≦)ﾉ 更新頑張ってください！ (2023年1月29日 2時) (レス) @page28 id: e3d83c89b4 (このIDを非表示/違反報告)
エトワル(プロフ) - ふぃあろさん» 光栄ですありがとうございます(;_;)更新頑張ります〜❕ (2022年12月14日 16時) (レス) id: 0580717352 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃあろ(プロフ) - なんですかこれめちゃくちゃ面白いです無理です尊い……。神作品ですねこれは！！！！更新頑張ってください！！！✊ (2022年12月13日 20時) (レス) @page25 id: 91505f2211 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エトワル | 作成日時：2022年12月4日 9時
