２１回 ページ22
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｢おーい、息してるか〜？｣
一定のリズムで頭をつつかれる感覚がする。
私は今ジェノス君への罪悪感がいっぱいで、ただ頭を伏せる事しか出来ない。
『そんな…ジェノス君がヒーローだったなんて』
｢さっきから情緒不安定すぎませんか？
先生、本当にこの人が恋人役で大丈夫なんですか…？｣
ジェノス君は小声でサイタマに問いかけたつもりなんだろうけど、こういう時に限って地獄耳が働く。
｢いや、俺が言うの忘れてたのもあるしなぁ
おーい、顔上げろ。火燃え移るぞ。｣
そういえば机の上にはコンロと鍋があったんだった。
さっきから若干焦げ臭いのはそのせいだな。
『わ！！や、やばい…！ハゲる！！』
急いで顔を上げ髪を確認したところ、数本毛先がやられただけだった。
｢こいつわざとか？ここ数日で何回もハゲって聞いた気がする｣
遂にはサイタマからも不審そうな目で見られてしまった。
ここ数分で信用ガタ落ちだな。これからよろしくって時に…。
｢とにかく、俺はヒーローです。家庭用ロボではありません。｣
『は、はい……ごめんなさい。』
長々続いた説教もこの文言で終わり、その後ジェノス君について色々教えてもらった。
ジェノス君はS級ヒーローで、元は普通の人間だったという。
あれ、師匠のサイタマはC級で弟子がS級？
まだ疑問に思う事はあるけど、これ以上喋ると恋人役をクビになる気がする。
『……。』
｢なんですか？気になる事があるなら今の内に質問してください。｣
ジェノス君は私の表情を読み取ったのか、質問を促す。
『いや、ないよ。教えてくれてありがとう。』
知らぬ間に地雷を踏みそうなので、黙っておく事にした。
｢あー、食った食った。ごちそうさん。｣
話終わる頃にはサイタマがお腹をさすっていた。
お腹は最初に比べると膨らんでいるように見える。
私はまだ空腹なので食事の続きをとろうと鍋を覗く。
『…あ！食べたかったやつ無くなってる！！』
好きな物は最後に残すタイプがここで仇となった。
｢子供ですか。｣
ジェノス君はサイタマのお皿を片付けながら、呆れたような表情で私を見た。
｢こういうのは早い者勝ちだぞ。｣
一方サイタマ本人はしてやったという表情だ。
悔しいが人様の家で駄々をこねる訳にはいかないので、余り物を頂くことにした。
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ぬう(プロフ) - 尊き (7月12日 15時) (
レス) @page28 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 本当にすごすぎます！いままで見てきた作品の中で1番好きです。更新頑張って下さい！ (2023年4月10日 0時) (レス) id: d09a02bb23 (このIDを非表示/違反報告)
桜もちち(プロフ) - 可愛い(ﾉ≧▽≦)ﾉ 更新頑張ってください！ (2023年1月29日 2時) (レス) @page28 id: e3d83c89b4 (このIDを非表示/違反報告)
エトワル(プロフ) - ふぃあろさん» 光栄ですありがとうございます(;_;)更新頑張ります〜❕ (2022年12月14日 16時) (レス) id: 0580717352 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃあろ(プロフ) - なんですかこれめちゃくちゃ面白いです無理です尊い……。神作品ですねこれは！！！！更新頑張ってください！！！✊ (2022年12月13日 20時) (レス) @page25 id: 91505f2211 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エトワル | 作成日時：2022年12月4日 9時
