１５回 ページ16
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サイタマの恋人役はたったの半日程度でおしまいとなった。
恋人役が終わった今でも私達は手を繋いで歩いている。
｢やっぱ慣れねぇな。｣
『…うん。』
｢ん？お前は慣れてるだろ。｣
しまった。そういえば経験豊富を演じているんだった。
『あ！いや、サイタマとは慣れてないってだけ。
人によって感覚とか違う…し…。』
言い訳ばかり流暢に喋られるのも考えものだ。
｢そんなもんなんだなー。｣
サイタマは興味無さそうに正面を向いた。
もうちょっとで私の家だ。
｢お。｣
『？』
サイタマが向いている方向を見るＴ字路の角で泣いている子供を見つけた。
私はサイタマの手を離し、小走りにその子の元へ向かった。
｢あ、おいA｣
サイタマが私を呼びかける声も気にせず、子供の前にしゃがみこむ。
『どうしたの？』
見た感じ怪我はしていないみたいだけど。
私が声をかけても子供は反応することなく一点を見つめ、ただ泣き続ける。
『…？』
子供が見つめる先を追うと、私の上に影が覆いかぶさった。
｢お。ガキが2匹。｣
それは今まで出会った数少ない生物の中で凶悪な見た目と表情をした…
……
『……か、怪…人？』
｢らっきぃ。｣
私と泣きじゃくる子供に向かって伸びる手。
この光景にデジャブを感じるも、
目の前の子供を助ける事だけが私の少ない原動力となった。
多少乱雑ではあるが、子供を遠くに突き飛ばす。
｢げっとー。て、あれ。1匹？｣
｢あ、お、おねえちゃ…！｣
体に激痛が走る。
巨大な手に力強く握りしめられているらしい。
『に、逃げて……！！』
子供に向け必死に声をあげるも、はるか下に立ち尽くす子供は震えたままその場から動かない。
｢じゃ、お前から…
いっただっきま〜〜｣
怪人は気にせず大口を開いた。
『やだ…！た、助けて……！
サイタマ！！』
がむしゃらに声を荒らげると、
大きな破壊音と、途端に聞き覚えのある声がした
｢お前、何してんだよ。｣
…目を開けると目の前にはサイタマの顔。
怪人に向けて喋っているらしい。
怪人は……原型を留めない、無惨な姿をしていた。
『……え、こ、これ』
｢お前も。1人で何してんだよバカ。｣
少し怒ったような表情でサイタマは私を叱る。
……これ、全部、サイタマがしたの？
たったの、一瞬で……？
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ぬう(プロフ) - 尊き (7月12日 15時) (
レス) @page28 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 本当にすごすぎます！いままで見てきた作品の中で1番好きです。更新頑張って下さい！ (2023年4月10日 0時) (レス) id: d09a02bb23 (このIDを非表示/違反報告)
桜もちち(プロフ) - 可愛い(ﾉ≧▽≦)ﾉ 更新頑張ってください！ (2023年1月29日 2時) (レス) @page28 id: e3d83c89b4 (このIDを非表示/違反報告)
エトワル(プロフ) - ふぃあろさん» 光栄ですありがとうございます(;_;)更新頑張ります〜❕ (2022年12月14日 16時) (レス) id: 0580717352 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃあろ(プロフ) - なんですかこれめちゃくちゃ面白いです無理です尊い……。神作品ですねこれは！！！！更新頑張ってください！！！✊ (2022年12月13日 20時) (レス) @page25 id: 91505f2211 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エトワル | 作成日時：2022年12月4日 9時
