１回 ページ2
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こんな状況は生まれて初めての事で未だに理解が追いつかない。
比較的平和な街で生まれ育った訳だから、
怪人なんてものはテレビの中でしか見たことがなかった。
目の前に立ち塞がる巨大な生き物はそんな事を考えながら震える私を捉えて離さない。
『…外に出るべきじゃなかった』
｢へへ…美味そうだな…｣
怪人にはそんな私のボヤキも耳に入らない。
ヨダレまみれの口を動かしてつたない言葉を喋る
そして、じりじりとそのまま距離を詰められる。
『ひっ……
こ、来ないで。』
｢へ、へへ……｣
人とは似ても似つかない巨大な手が私に覆い被さる。
こんな時テレビではどうするべきだと言っていた？ネットでは？
精一杯思考を巡らせたどり着いた結果がひとつ
『……だ、誰か…！助けて…！！』
震えて声が上手く出ない。
裏返りひきつりながらも今出せる限界の声を叫ぶ。
そんな叫びも虚しく、私を持ち上げた怪人は大口を開けて
｢じゃあ、いただきま〜〜｣
そこまで言うと途端に声が止む。
大きな手で包まれた私には何が起きたか分からない。
地面に強くぶつかる感覚だけが頼り。
『だ、だれ…か……』
外の光が降り注ぐ
驚き見上げるとそこには人が立っていた。
｢お、良かった。潰れてない｣
この人は…
逆光で顔がよく見えない。
『え…わ、私……』
｢よくやった。お前が助けを呼ばなかったら気づかない所だった。｣
その人は私の目線に合わせてしゃがむ。
『私…助かった……？』
太陽に雲がかかり、その人の頭は光を受け、つるりと輝いた。
光が弱まりヒーローの顔が見える。
｢怪我、無いか？｣
涙でグズグズの目には命の恩人をしっかり捉えるのに時間がかかる。
『…
あなたは…』
｢俺はサイタマ。趣味でヒーローをしているものだ。｣
やっと視点を捉え凝視すると、スキンヘッドのゆる顔がどうやら私の命の恩人らしい。
｢つっても今ピンチなんだか…｣
何やら1人でぶつぶつと喋っている
私も助かったことによって緊張がとけたのか、本当にこの人が私のヒーローなのか怪しく思えてきた。
『……
っ…！？』
周りを見ると血溜まりが広がっていた
私を掴んでいた手以外は粉々に散っている。
「おー、……ちょっと刺激強かったか。すまん。」
疑う余地なく、この人が私のヒーロー…みたいだ。
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ぬう(プロフ) - 尊き (7月12日 15時) (
レス) @page28 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 本当にすごすぎます！いままで見てきた作品の中で1番好きです。更新頑張って下さい！ (2023年4月10日 0時) (レス) id: d09a02bb23 (このIDを非表示/違反報告)
桜もちち(プロフ) - 可愛い(ﾉ≧▽≦)ﾉ 更新頑張ってください！ (2023年1月29日 2時) (レス) @page28 id: e3d83c89b4 (このIDを非表示/違反報告)
エトワル(プロフ) - ふぃあろさん» 光栄ですありがとうございます(;_;)更新頑張ります〜❕ (2022年12月14日 16時) (レス) id: 0580717352 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃあろ(プロフ) - なんですかこれめちゃくちゃ面白いです無理です尊い……。神作品ですねこれは！！！！更新頑張ってください！！！✊ (2022年12月13日 20時) (レス) @page25 id: 91505f2211 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エトワル | 作成日時：2022年12月4日 9時
