洗い物の時間 ページ17
・
私達は沈黙の中、ただ黙々と食べていく。
外で鳥が鳴いている声だけが響く。
…な、何か話したほうがいいよね。
『あの、…イトナくん、えっと…料理上手になりましたね。
す、すごく美味しいです…。』
あれ、これ上から目線になってないかな。
少しだけイトナくんを見ると、ばっちり目があった
「…。」
…少し嬉しそうな顔をしている。
よ、よかった。
あれ、そういえば
『あの…、イトナくんはいつ起きたんですか？』
気付いたら目の前にいたし…。
というか、ひどい寝顔を見られてた可能性が
「…
7時。」
早い…。すごく早起きだ。
『じゃあ…えっと…
いつから私の近くに…？』
「…。」
イトナくんは目をそらす。
…。
これは聞かない方がよかったかな。
ま、まぁ、朝食も作ってくれてた訳だし…。
そんなずっと前からでは無い…はず。
まず私の寝顔を見ても得は無いからね。
「…
8時半」
わ。言っちゃったよ。
え、8時半…？
30分間も私が起きるのを待ってた…？
『…そ、そうなん…ですね。』
私はお味噌汁を啜るふりをして顔を隠した。
徐々に自分の顔が赤くなるのがわかる。
…恥ずかしい。
少し気まずい空気になって、そのまま朝食は終わった。
『ごちそうさまでした。あの、美味しかったです』
「ん。」
今回こそは私が片付けないと…。
『あの、私が片付けます…。』
「…わかった」
これにはイトナくんも承諾してくれた。
私は食器を洗おうとお皿を手に取ると、隣にイトナくんが立っていた。
『…？』
「手伝う。」
『え、は、はい…』
私が洗った食器をイトナくんが拭いていく。
イトナくんはやっぱり優しい。
私は少し顔を覗く。
最近イトナくんを見る事が多い気がする。
目は合わないように気をつけながらだけど…。
食器を洗ってる途中に、少し腕がぶつかるのが心臓に悪い。
『えっと…、じゃあ、私そろそろ帰りますね。』
食器を洗い終わると、イトナくんにそう言って、
私はそそくさに帰る準備をする。
長居しちゃ悪いだろうし、いつ心臓が爆発するか分かったもんじゃない。
チラリとスマホを見ると、のど自慢大会のグループLINEで、やりとりがあった。
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瑠璃 - 続きまってます。 (8月3日 1時) (
レス) @page46 id: c299acdaed (このIDを非表示/違反報告)
Runa☻ - 続き気になる……！！！！少しでも良いので続き描いて欲しいです！！！！？お願いしますm(_ _)m！！！ (2022年9月24日 18時) (レス) @page46 id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 続きが無いのは悲しいです。また続いて欲しいです！(´・ω・｀) (2021年12月31日 9時) (レス) @page46 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
エトワル(プロフ) - 読者の皆様、沢山のコメントありがとうございます！ なかなか返信ができない中、せめてのお詫びとして、リクエストをコメントにて受け付けます！良さげな内容でしたら番外編等の参考にさせて頂きたいです！(全てを取り入れられる訳では無いのでご了承ください;;) (2021年5月30日 1時) (レス) id: 0580717352 (このIDを非表示/違反報告)
ころころ - すっごい今更だけど、面白いのに此処で終わるのはもったいないと思うし私自身続きを作って欲しい所です。 (2020年4月25日 18時) (レス) id: b025342a77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エトワル（元はるる） | 作成日時：2018年7月8日 14時
