ドライヤーの時間 ページ14
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少し髪に触ると、イトナくんはそれに気づいたのか
鏡越しに私を見た。
目を合わせるのが恥ずかしくて、
気付いていたけど、イトナくんを見る事が出来なかった。
『…。』
「…。」
歯磨きの音と、ドライヤーの音が洗面所で響く
大体乾いたきた頃にイトナくんはやっと、うがいをした。
それにしても長かったな…。
うがいが終わった後も、イトナくんは私をじーっと見つめる。
…鏡越しで。
何だろうこの視線は。
触るなとか…そういう意味かな
そう思うと、少し罪悪感が湧いてきたのでゆっくり手を離していく。
すると、途端に手首が何かに掴まれた。
『っ…！』
…イトナくんの手だ。
少し大きい、ゴツゴツした手。
『あ、あの…？』
私はドライヤーの電源を切り、イトナくんを見る。
私の手首を掴んでいたイトナくんの手はゆっくりと上に上がってくる。
『え…イトナくん…？』
そのまま手を絡ませて、私の方を向く。
イトナくんのもう片方の手は私の腰にあった。
少しあつい。
…ドライヤーをしてたからか、この状況のせいか。
『…。』
今日の公園であった事を思い出してしまった。
その時も、手を繋いでいた。
…付き合ってるとか、そういうのじゃないのに。
私のもう片方の手にはドライヤーが握りしめられていた。
イトナくんの視線がいたい。
たったの数秒が、何十分も何時間にも感じる。
この状況から逃れようと体をねじると、
イトナくんのもう片方の手が私の腰を固定する。
『い、イトナくん…。』
「動くな。」
そのまま顔がゆっくり近づいてくる。
『あ、あの…！？』
耳にイトナくんの息がかかる。
「…。」
『…っっ』
握られている手に力が入る。
「お前、何かつけたか。」
『……え？』
つけた…？香水とか…？
いや、香水なんて持ってないし
あ、もしかすると
『えっと、リンス…です。』
「…。」
スンスン。と音が響く。
「…
それ、もう使うな。」
耳元から声が聞こえた。
『…あ、えっと、
嫌…ですか？』
イトナくんには嫌な匂いなのかもしれない
「……そういう意味じゃ、ない。」
イトナくんはそう言うとゆっくり体を離した。
よ、よかった…。
このままだと心臓がもたなくなる所だった。
「…今度、また泊まる時だけにしろ。」
…いや、やっぱり持ちそうにない。
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瑠璃 - 続きまってます。 (8月3日 1時) (
レス) @page46 id: c299acdaed (このIDを非表示/違反報告)
Runa☻ - 続き気になる……！！！！少しでも良いので続き描いて欲しいです！！！！？お願いしますm(_ _)m！！！ (2022年9月24日 18時) (レス) @page46 id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 続きが無いのは悲しいです。また続いて欲しいです！(´・ω・｀) (2021年12月31日 9時) (レス) @page46 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
エトワル(プロフ) - 読者の皆様、沢山のコメントありがとうございます！ なかなか返信ができない中、せめてのお詫びとして、リクエストをコメントにて受け付けます！良さげな内容でしたら番外編等の参考にさせて頂きたいです！(全てを取り入れられる訳では無いのでご了承ください;;) (2021年5月30日 1時) (レス) id: 0580717352 (このIDを非表示/違反報告)
ころころ - すっごい今更だけど、面白いのに此処で終わるのはもったいないと思うし私自身続きを作って欲しい所です。 (2020年4月25日 18時) (レス) id: b025342a77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エトワル（元はるる） | 作成日時：2018年7月8日 14時
