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Kimura Masaya
夜、明日のリハーサルのことを考えていると、急に今までに一度も感じたことのないほどの不安に襲われた。
センターという輝かしい称号は、自分では不適任なんじゃないか。
俺以外を選んだ練習生たちは納得できないんじゃないか。
そんな負の感情ばかりが生まれてきて、どうしようもなかった。
普段なら1人で考えて解決できるのに、今回は何故か誰かに縋りたくて。
“誰か”を想像したときに1番に思い浮かんだ子の元へ足が進んだ。
『柾哉くん……？』
こんな時間に、と思いインターホンを押すか引き返すか迷っている時、横から自分の名前を呼ぶ彼女の声が聞こえた。
練習中も特にメイクはしていないが、コンシーラーで隈だけは毎日隠していると言っていたAちゃん。
最近の忙しい日々もあってか、完全にお化粧を施していない彼女の目の下は暗くなっていて。
俺のせいで睡眠時間が減ってしまったらと考えて、やっぱり引き返そうとしたのに。
『自由部屋、一緒に行く？』
なんて、俺のことを気遣ってくれた。
Aちゃんだって、練習生たちに頼りにされて、色んな人に教えて…絶対に疲れてるはずだ。
センターが決まった時だって、多分たじの側に付いていたんだろう。
そんな彼女だから、俺も無意識に足を運んでいたんだろうけど。
持っていたコンビニの袋から商品を取り出して俺に見せてくれているAちゃんに、無性に縋りたくなってしまった。
痛く感じないように優しく掴んだ手を自分の体の方に引いて、背中に手を回す。
一度自分の中に収めてしまったら、誤魔化せない。
そう分かっていながら、俺はAちゃんを強く抱き締めた。
いつもの彼女なら物理的な距離の近さは嫌がるのに、抱いている不安にすぐ気が付いて、包み込んでくれた。
誰にも言うつもりがなかった弱音も、ぽろぽろ溢れていく。
「…だから、1人でいたくなくて、Aちゃんが浮かんだから、会いに行っちゃって、」
自分より4歳も年下の女の子にこんなに弱い部分を曝け出している自分自身に驚いている。
『柾哉くん…私ね、たじくんに投票した』
ドクンと、心臓が跳ねた。嫌な音だ。
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雪 - soonさん» ありがとうございます！ これからも応援しています！！ (2023年1月26日 23時) (
レス) id: 80f4887f85 (このIDを非表示/違反報告)
soon(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございます！そのように仰ってくださり本当に嬉しいです！お仕事前に1話でも更新できるよう頑張ります！笑 (2023年1月25日 13時) (レス) @page45 id: b8513acb6a (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 初めまして！毎日仕事前にこちらの作品を読むのが日課になっています！笑 言葉遣いや雰囲気がとても好きです！！ 主様のペースでこれからも更新していただけると嬉しいです。応援してます！ (2023年1月25日 9時) (レス) @page45 id: 80f4887f85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：soon | 作成日時：2022年12月28日 21時
