複雑 ページ29
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座っている私たちの前にはテルマさんが居て。
その目の前にあるハイテーブルには私達の結果が乗っている。
1人ずつ名前を呼ばれ手に取っていく。
「通知表を開けてみてください」
全員が一斉に中の評価を見始めた。
「それでは移動してください」
クラス変動があったメンバーは立ち上がり、お礼を言ってから練習室を出た。
裕太と遥貴、麗ちゃんと和奈さんは座ったまま。
一緒に、上がりたかった。そんな気持ちが嬉しさを上回って複雑だ。
「Aちゃんも、Aクラスってことやんな？」
左右に分かれて、Aクラスの部屋に続く道になってから古瀬くんから問われた。
『はい、古瀬くんとの約束は守りました』
Aちゃんの実力でA以外は俺が許さんから、何て言われてしまったら頑張って掴み取るしかないよね。
カメラマンさんが来てくださって、7人でピースを合わせて星みたいなポーズで写真を撮った。
7つも合わさると最早何かすら分からなかったけれど、複雑な気持ちが少し薄れた気がする。
「じゃあ、行こうか」
柾哉くんの言葉で空気が一変し、ピリついた空気感が漂うAの部屋に入っていった。
Aクラスの人達は異動組が揃ってからの発表だったみたいで、目の前で、開いて結果を見ている。
花恋の反応を見ただけで分かった。
ああ、一緒のクラスで練習できないんだな。
勝手に追い掛けていた西さんと、小林くんに西島くん、紫乃ちゃんまで。
こんな魅力溢れる人達に何が足りなかったんだろうと思うけど、何も掛ける言葉は見つからない。
Aクラスの人達との別れを告げ終えて、交流が少なくなかった私達も輪に混ざった。
「Aちゃ…っ、一緒に、練習できなくてごめんっ、維持できなかった…っ」
『花恋は頑張ったよ…、いつかまた絶対に、一緒になれるから』
私の背中に回した手をぎゅっとして、掴んで離さない。
「Aちゃんと離れたくないよっ、」
「ほら、花恋も行くぞ」
私も離したくはないけど、移動はしなければならないため困っていると西さんが諭してくれた。
「追い付くどころか追い越されたわ…ごめん」
『西さんも、いつか一緒になれるって思ってます』
「うん、じゃあ」
ありがとうございました、とお礼を言いながら部屋を去って行く後ろ姿が悲しくて。
やっぱり、素直に喜べないっていうのが本音だ。
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雪 - soonさん» ありがとうございます！ これからも応援しています！！ (2023年1月26日 23時) (
レス) id: 80f4887f85 (このIDを非表示/違反報告)
soon(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございます！そのように仰ってくださり本当に嬉しいです！お仕事前に1話でも更新できるよう頑張ります！笑 (2023年1月25日 13時) (レス) @page45 id: b8513acb6a (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 初めまして！毎日仕事前にこちらの作品を読むのが日課になっています！笑 言葉遣いや雰囲気がとても好きです！！ 主様のペースでこれからも更新していただけると嬉しいです。応援してます！ (2023年1月25日 9時) (レス) @page45 id: 80f4887f85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：soon | 作成日時：2022年12月28日 21時
