刀6 ページ6
俺たちの主は、みえない。
はじめてきたときは驚いたのをよく覚えている。
俺を顕現した張本人がいないなんて、そんなのあり得るのかと
だが、次の瞬間どうでもよくなった。
『よろしくね。山姥切国広』
どこからか聞こえたその声。
嗚呼、この人が主なのか。とスッと理解をした
俺が初めての出陣で重症をおったとき
誉をとったとき、新しい仲間ができたとき、
成長したとき……俺が、極になったとき。
時には泣きそうに、時には自分の事のように喜んだり、笑ったりしながら、言葉をかけてくれた。
みえない存在だけど、それでよかった。
あんたが近くにいるのを感じれたから、俺は俺たちはそれでもよかったんだ。
それでも、心のどこかであんたに会いたかった
『まんばたちに、会ってみたいな』
俺たちもだ。あんたに会いたい。
『話してみたいな』
沢山、あんたに言ってもらった分、俺にもあんたに伝えたいことが沢山ある。
でも、それはきっと叶わない。
主にとってこれは"げーむ"、いつか捨てられてしまう。
きっと、この願いも想いも伝える前に、あんたは消えてしまう。
そう思ってた
「本日付で、審神者様がこちらでお住まいになります。」
政府の役人が、ある日突然来てそういった。
夢かと思った。
だけど、嬉しくて、気づけば俺は泣いていた。
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作者名:鬼灯 | 作成日時:2018年12月23日 0時