99.やつがれの執着は一寸怖いと思う。 ページ8
今ではほぼ唯一となってしまった、Aと言葉を交わすことの出来る時間。仕事に多少無理があっても、Aが異動してからは毎日来ちまっていた。
勿論、事務所で会わない事はねえ。偶に書類持って来たりする。が、そこで話すのは精々一言二言。だから、此の時間は貴重だ。
せめて、一緒に暮らすような仲であったら。
毎日家では会えるのに。
って、俺は何云ってンだ？
まァ其れは置いといて。
二人きりの車の中で、Aは色々な話をしてくれる。学校帰りは、その日にあった事。朝は、前日の仕事について。俺は其れを、時々相槌を打ち乍ら聞く。
正直、学校の友達がどうとか、黒蜥蜴がどんな任務をしたかとか、立原の面白話になンて興味はねぇ。だが、此奴の卓越した話術のお陰で、飽きる事はなかった。
因みに。
毎朝、黒蜥蜴はそんなに楽しいのかよ、と、笑顔で話すAをバックミラー越しに見乍ら少ォし嫉妬しているのは内緒だ。
*･ﾟﾟ･*:.｡..｡.:*･ﾟﾟ･*:.｡. .｡.:**･ﾟﾟ･*:.｡..｡.:*･ﾟﾟ･*:.｡. .｡.:*
SideT
すっかり黒蜥蜴にも馴染んで来た頃。
今日は遊撃隊への応援で、広津さんと一緒にがれさん達の任務に参加していた。
いや、任務自体は問題なく終わったんだけど、問題はその後。
其れは唐突だった。
広「ときに津島君。」
『はい？』
片付けは既に終わり、帰路につこうかという時。
広「君、兄弟は居ないかね？」
『へっ？！』
あ、変な声出た。
『な、なな何故です？』
広「いや何、最近任務を共にする中で、雰囲気が…我々の良く知る人物と似ていると感じてな。」
其れって。
『広津さん、もうほぼほぼ確信してませんか？』
広「そんな事は無いが………では矢張り？」
もう仕方ないか。首領は知ってる訳だし。
『はい、お察しの通り。私は太宰治の妹です。勿論ちゃんと血は繋がってますよ。…本人曰く。』
ほう、と広津さんが反応するより早く、がれさんが飛んで来た。
飛んで来た。マジで。ビビるからやめて欲しい。
芥「A、それは誠か。」
肩をガシッと掴まれ、顔がずいっと近付く。
『え、、あ………はい。』
広津さんに視線で助けを求めると、静かに首を振られた。
そんなぁ。
100.『でも一葉さんも相当ですよね。』→←98.一方その頃
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 307人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あぽー - すみれさん» ありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです。頑張ります^ ^ (2018年1月18日 1時) (
レス) id: d7427a48c9 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ(プロフ) - 凄く面白いです！続き楽しみにしてます！！ (2018年1月13日 22時) (レス) id: 376cb507e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あぽー | 作成日時：2018年1月2日 1時
