98.一方その頃 ページ7
NoSide
中「はぁぁぁ………」
中原の大きな溜息に、部屋にいた構成員達はコソコソと耳打ちし合う。
モブ1「なぁ。最近、中也さん溜息多いよな。」
モ2「そうだよな。煙草も多いし。」
モ3「俺なんて昨日一日で五回は吸殻捨てた。」
モ1「ヤバくね？」
モ4「あれだろ？Aさんが黒蜥蜴へ異動になってから。」
モ2・3「「嗚呼………」」
モ1「あれから一週間か…でも、すぐ戻って来るんだろ？」
モ4「直ぐと云うか…芥川さんが良いと云う迄らしいぞ。」
モ1「マジかよ…」
モ3「彼の人厳しいからな。中々許可出ないんじゃ無いか？」
モ2「否、そうでも無いかも知らない。前に誰かから聞いたんだが、Aさん、芥川さんの事『がれさん』って呼んでるらしい。」
モ1「は？」
モ3「其れって真逆、やつがれから取ったのか？」
モ2「だろうな。」
モ4「其れを彼の人が甘んじて受け入れてるなんて……」
モ1「ヤバイな。」
モ2「ああ。前代未聞だ。」
中原は此方に気付いているのかいないのか、また溜息をついて新しい煙草に火を付ける。
モ3「あ、また吸った。」
モ1「今日で既に何本目だよ………」
モ2「二十五本目だ。」
モ1「げ、お前数えてんのかよ。」
モ2「いや、何と無くな…。」
モ4「どんだけ暇なんだよ。」
モ2「いや、実際かなり暇だぞ？あれから中也さん、仕事のペェスが妙に遅いし。」
モ3「まぁ…慥かに。」
モ1「だから俺らもこうして喋ってる訳だし。」
モ4「嗚呼…そうだな。」
中「オイ。」
中々ドスの効いた声に、構成員達の肩がビクゥッと震える。
中「一寸出て来る。」
「「「「は、はいっ！」」」」
気付けばもう午後の四時。
お迎えの時間だった。
SideN
嗚呼、苛々する。
原因は………まァ判り切ってるンだが、Aがいない事だ。
此れは首領の命令だし、絶対に彼奴の為になる事は判ってる。判っちゃいるが………
何か、無性に苛々しちまう。
お陰で仕事に身は入らねぇし、執務室の空気感は微妙だし、煙草の消費量は増えるし………
兎に角、良くない事しかねぇ。
嗚呼、いつになったら戻って来るンだか…
そんな事をぐるぐる考えていると、コンコン、と車の窓が叩かれ、後部座席の扉が開いた。
『すみません、お待たせしました。』
中「否、大丈夫だ。……お帰り。」
『ただいまです！』
最近は、校門の前では目立ちすぎると彼奴が云うので、少し歩いた所に車を止めて待つ様になった。
99.やつがれの執着は一寸怖いと思う。→←97..先人の教えは中々正しい。
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あぽー - すみれさん» ありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです。頑張ります^ ^ (2018年1月18日 1時) (
レス) id: d7427a48c9 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ(プロフ) - 凄く面白いです！続き楽しみにしてます！！ (2018年1月13日 22時) (レス) id: 376cb507e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あぽー | 作成日時：2018年1月2日 1時
