113.お見通し ページ27
中「成る程…どのような名にすれば良いでしょうか？」
森「何でもいいよ。君に一任しよう。」
中「俺が決めてしまって宜しいので？」
森「うん。其の方がA君も喜ぶだろうし。聞いただけで震え上がるような、恰好良い名前を頼むよ。」
中「？…了解しました。」
森「話は以上だ。下がり給え。」
中「はい、失礼致します。」
一礼し、部屋から出ようとノブに手を掛けた時。
森「あ、其れから中也君。」
何だろう。首領が去り際に呼び止めるなんて、悪い予感しかしねぇンだが。
森「そんなに心配しなくとも、もうA君を無理に異動させたりしないから安心しなさい。」
ん、な、ちょ、何で暴露て…
否、相手は首領だ。矢っ張り此方の考えなどお見通し、って訳か。
中「失礼致します。」
なんだか恥ずかったから、もう一度会釈して其の儘出て来ちまった。まぁ、良いだろ。
†:.｡.:ﾟ:.｡.:†:.｡.:ﾟ:.｡.:†:.｡.:ﾟ:.｡.:†:.｡.:ﾟ:.｡.:†:.｡.:ﾟ:.｡.:†:.｡.
自身の執務室に戻ると、Aが机の上に本を沢山広げて何やら書き物をして居た。
中「何してンだ？」
『あっ！中原さん！すみません、すぐに片付けます。』
中「否、別に仕事もねえしやってて良いンだが……何だ？其れ。」
『試験勉強です。明日から、中間試験があるので。』
中「ふぅん、試験なァ…」
学生ってのも大変だよなぁ。
中「っと、そうだ、A。」
『何ですか？』
中「手前にな、仕事用の名前をつけようと思う。」
『仕事用の……ですか？』
中「嗚呼。本名漏れたら困るだろ。まぁ、二つ名みてェなモンだ。」
『二つ名って、重力使いとか、禍狗とかって云うあれですか？』
其れは一寸俺のイメージと違う気がする。が、
中「アー、うん、まぁそれで良いわ。兎に角、なんか希望あるか？」
『名前、名前…何かこう、どんな感じで、とかありますか？』
中「首領が仰るには、聞いただけで震え上がるような、恰好良い名前、だそうだ。」
『……余計判らなくなりました。』
中「…だろうな。」
俺も正直判らねえ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 307人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あぽー - すみれさん» ありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです。頑張ります^ ^ (2018年1月18日 1時) (
レス) id: d7427a48c9 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ(プロフ) - 凄く面白いです！続き楽しみにしてます！！ (2018年1月13日 22時) (レス) id: 376cb507e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あぽー | 作成日時：2018年1月2日 1時
