93.立原道造 ページ2
首領が?
万全を期す様にって態々云ったの?
立「珍しいな。」
広「嗚呼。でないと中也君が心配性だから、と。」
中原さん?
立「あぁ………」
え?ちょっとちょっとどういうこと?何納得してるんです?
立「彼の人の過保護っぷりは有名だからな。」
『………若しかして、私の所為…ですか?』
広「所為というか………まぁ、あまり無茶をしないでくれると助かるが。」
『あ、はい………』
任務で怪我をするなと云われても…ねぇ。
広「津島君は奇襲班に加わってくれ。」
『了解しました。殲滅ですか?』
広「うむ。遠慮は必要ない。………嗚呼、着いたようだな。」
車で数十分、到着したのは鬱蒼とした森の中。
少し上の方には廃墟と化した洋館が建っている。お金持ちの別荘とかなんかだったのかな。
広「あの洋館が敵拠点だ。あそこまで徒歩で移動する。此処からは表と裏、二班に分かれての行動だ。呉々も油断するな。」
立「はっ、そっちこそ。下手打つなよ、爺さん。」
口は悪いけど、立原さん仲間思いだなぁ。
表から突入する本隊から離れて、別ルートで洋館へ向かう。
『ねぇ、銀ちゃんは何使って戦うの?』
歩いてるだけじゃ暇だし、情報収集してみることにした。
銀ちゃんは、答える代わりに懐からちらりとナイフを見せる。
『成る程ー。立原さんは?』
立「俺は此の二丁拳銃だな………なぁ、その、立原さんってのやめねェか?あと敬語も。
『え?でも、』
立「確かに俺の方が先に入った先輩だけどよ、立場から云ったらアンタの方が上だし、歳もそんなに変わんねえし。何より、これから一緒にやンだろ?」
そう云うものかな。まぁ、本人がそう云うなら…
『では、何とお呼びすれば?』
立「だから!け い ご‼」
おっと。
『えと、………なんて呼べば良い?』
立「アー、別に何でも。」
なんでもかぁ。
皆んなは大体、立原って呼んでたような。
うーん、
『じゃあ、みっちーで。』
銀「ぷふっ」
あ、珍しい。銀ちゃんが笑った。
立「おい銀テメェ笑ってんじゃ無えよ。」
銀「みっちー………」
立「オイ。………なんか、そう云う芸能人居なかったか?」
『そうだっけ。………嫌?』
て云うか、なんでそんな事知ってるんだろう。マフィアってテレビ見るのかな。
いやまぁ、テレビぐらい見るか。
立「否、別に嫌って訳じゃ………んじゃもうみっちーで良いわ。」
『じゃあ決まり!………あ、着いた。』
歩く事約十分、漸く洋館の裏口に着いた。
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あぽー - すみれさん» ありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです。頑張ります^ ^ (2018年1月18日 1時) (レス) id: d7427a48c9 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ(プロフ) - 凄く面白いです!続き楽しみにしてます!! (2018年1月13日 22時) (レス) id: 376cb507e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あぽー | 作成日時:2018年1月2日 1時