拾って部下にしたJKは元相棒の妹！？2

57.幹部様の本気 ページ9

SideT

異能を駆使して全速力で事務所へ。

コンコンコンコンっ
『只今戻りました失礼しますっ！』

息急き切って扉を開けると、腕を組んで仁王立ちの中原さんが。因みに顳顬には青筋が立ってるし、めっちゃ睨まれてる。

怖い怖い怖い怖い怖い怖いっ

中「遅い三十秒遅刻だ！」
ええぇそんな、秒て………
『申し訳ありませんでしたっ！」

自身の失態は是即ち即座に謝罪するべし、てね。

中「お、おう………で、あの糞鯖野郎と一緒に居た訳を話してもらおうか？」
さば…？
お兄ちゃんの事だよね。まぁいいや其れは置いとこう。

『えっと、其の………銀行で振り込みを済ませて帰ろうとしたら、銀行強盗に巻き込まれまして……軍警がなかなか解決してくれないので制圧してしまったら、探偵社が応援に来ていたらしくて………』
中「で、異能力者だって事が暴露て連れてかれたッてか。」

暴露たというか自己申告しちゃったのだけども…

『そんな所です。……っあ、ちゃんと一般人を装ったのでポートマフィアだとは暴露てませんっ！』
中「まぁ別に其れは良いけどよ……」
あ、いいんだ。

中「太宰の木偶には気ィ付けろっつったよなァ？」
『回避するには私では力量不足というか何というか……』
真逆、実の兄でしたなんて云え無い。
中「随分近くに居やがったようだが…変な事されて無えか？なんかされたら俺が速攻ぶっ殺してやるからな？」
真逆そんな、ぎゅっとされましたなんて云え無い。いや、ただのハグで他意はないし、外つ国じゃ挨拶の一つらしいけど。
『だ、大丈夫ですよ。ただ、人間失格と風の便りのどっちが勝つか試したぐらいですし…あとは少し喋っただけですから！』

笑顔で誤魔化しても尚、難しい顔をしてぶつぶつ云っている中原さん。一体何が問題なのかな。

其れより。折角お兄ちゃんが話題に出たのなら。

『其の太宰さんって、どんな方なんですか？随分長い付き合いの様な云い方されてましたが。』

私もよく判らない、知らないお兄ちゃんの事を聞くチャンス☆

中「あァ？……まぁ確かに、付き合いだけは無駄に長ェな。」
だけ、を強調して苦々しく云う中原さん。本当に嫌いなんだ。

中「餓鬼の頃、首領が代変わりする前からの知り合いだ。彼奴がこっちに居た頃は相棒組まされてて、任務中だけは呼吸も間合いもぴったりだった。ま、彼奴程気に食わねえ奴も居無かったがな。」
そう云い乍らも顔は昔を懐かしむ物で、何だかんだ云って悪くは無かった、ってところだろうか。

58.※個人的な意見です→←56.遠い記憶

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーアルファベット

X

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す