拾って部下にしたJKは元相棒の妹！？2

62.どんぶらこっこ ページ14

とある日の放課後


あー、学校終わりっ！
実は明日から四連休なので、とってもハッピーだったり。何でも、元から三連休だった所に開校記念日が重なったのだとか。

今日は中原さんお仕事らしいので自分で帰ります。

一寸遠いけど、徒歩で帰る予定。何故かと云うと、美術の宿題を終わらせる為。

うちの学校は変に教養が高い所為で、連休になると芸術科の宿題が出る。今回は美術の宿題で、風景画のデッサン。


いや、小学生の絵日記かよ。


まぁともあれ宿題なものは仕方がないから、今日のうちに終わらせてしまおうと、絵になりそうな景色を散策中。

矢っ張り、河原とかかなぁ。嗚呼ほら、あそこの橋のあたり良い感じ。

よし、もう此処で良いや。ちゃっちゃと描こう。

鞄から鉛筆とスケッチブックを取り出し、河原の土手にしゃがんで鉛筆を走らせた。


♫•*¨*•.¸¸♪✧


鉛筆でさらさらーっと描いただけだけど、取り敢えずはこんな感じで。後は帰ってから少し直せば良いよね。

片付けをして帰ろうと立ち上がったその時。

川から突き出る、二本の足を見つけた。



いやいやいや、へ？
真逆、誰か溺れてるっ⁈

大変、助けなくちゃ！！

鞄を放り、ブレザーと靴を脱いで其の儘川へダイブ。私には中原さんの重力操作が在るから、触れる事さえ出来ればこっちのもの。泳ぐのは得意だし。

昨日の雨のせいで流れが速く、流されかけ乍らも何とか溺れて居る人を掴む。………が、異能が発動しない。


待って、此れって真逆………お兄ちゃん？

嘘！



何とか陸に引っ張り上げた頃には、私はゼェゼェと息をして、まぁつまり疲労困憊だった。

顔を確認すれば、矢っ張りお兄ちゃんで。息は在るし、一先ずは安心。頰をペチペチ叩いて起こす。

『お兄ちゃん！お兄ちゃんってば！おきてー！』
耳元で叫ぶと、急に目を開けた。怖い。

太「………あぁーあ、また死ねなかった………。」
そう云い乍らむくりと起き上がる。

はい？今何と？

太「全く、誰だい、私の入水を邪魔してくれたのは………ってあれ、A？なんで、」
いやいやいや、
『なんではこっちの台詞なんだけど………』

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