【テニプリ】放送委員の憂鬱

放送委員と図書委員(後編) ページ15

「俺がやるんで先輩どいてください」

「じゃあ最初からやってよ…！わかってたでしょ…？」

「当たり前やないですか。」

財前とAのバトル？が繰り広げられてるのを黙々と見ている俺達。

「財前、Aちゃん」

黙ってた白石が動き出す。
相変わらずニコニコしとるけど、何考えとんのかわからん。

「部長やないですか」

「アッ！！シライシ君っ！」

相変わらず白石の前ではピーンと堅くなるA。名前は呼べるようになっとるな。えらいえらい。

「本返しに来たんやけど…お取り込み中やった？」

コテンと首を傾げる白石。あざとっっ
絵になっとるのがムカつくわ…！

「ゼンっゼンゼンッ！！」

「ホンマ？これええか？」

本を手渡しする白石。そして受け取るA。
何この普通の行為なのに何でめっちゃキュンキュンやねん。なんで頬染めてんねん。

「A先輩キャラ変わりすぎとちゃいます？キモいっすわ」

「むっ…」

ここで釘を刺す財前。俺どうしたらええの？帰ってええか？

「こら財前。そんな事言ったらあかんやろ。黙っときなさい。」

「へーい」

やっぱ白石には素直やな。
俺にも素直になればええのに。

「あ、これ返すついでにこれも借りたいんやけど」

「あっ、ウン！アリガトウ！」

がっちがちになっとるAやけど仕事だけは早い。財前は面白くなさそうに見とった。

「ほな、また来るわ。行くで謙也」

「お、おう」

「マタネ！！」

白石と一緒に図書室から出る。
俺2度入ったはええけど、おうとしか喋ってないんやけど。

「ケンヤ…。」

「なんや…。」

「本渡された時ちょっと手触れてもうた……。」

キャーと言わんばかりの表情をする白石。
お前そんな乙女やったんか！？

「今日は記念日や！」

今からでも頭に音符が出そうな勢いの白石。
なんかもう…おん、よかったな。




「先輩」

「な、何」

部長とは全然話し方の違うA先輩。
せやけど雰囲気は変わらないままやった。

「先輩って部長に恋しとるんとちゃいます？」

「は、はぁ！？チ、チガウ！くはないけど！」

相変わらずおかしい先輩。
ていうか隠す気ないやろ。

「バレバレっすわ。」

「…言わないでね…！」

キッと睨んでくるA先輩。
あかん、おもろなってきたわ。
後でブログやな。

「別に言いませんけど」

「けど…？」

「まあ覚悟しといてください」

「は、はぁ…？」

こんなおもろい話いじらないわけやないやろ

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