宝石７つ ページ7
山姥切国広side
次の日の朝、一人の宝石が訪ねてきた。
ジェード「私はジェードと言う。リーダーの様な人物が居れば、話がしたい」
山姥切「俺だ。名は山姥切国広。何の用だ」
ジェード「すまないが、朝礼に出席してもらえないだろうか。皆にきちんと紹介したいんだ」
山姥切「ああ。了解した」
まあ、遥か遠い未来なら、俺と本科の山姥切を比べる奴もいないだろうし、気楽でいい。
ジェード「では、隣の部屋の者にも伝えておいてくれ。頼む」
そう言って、彼は部屋を去った。
朝礼に呼ばれ、六振り揃って宝石達の前に出ると、あちこちからどよめきの声が上がった。
やはり、見世物なんて、なるもんじゃない。
布を目深に被ろうとしたが、金剛に止められた。
いや、ここでは、“金剛先生”と呼んだ方が良いのだろうか。
金剛「刀剣男士については、先程説明した通りだ。お互い、分からないことも多いだろうが、仲良くしてほしい。
では、刀剣男士の方々、軽く自己紹介をしてくれないだろうか」
自己紹介、か。最早、ここでは写しであることを言う必要は無いだろう。
山姥切「俺は山姥切国広。一応、この中でリーダーの様な立場にいる者だ。よろしく頼む」
鶴丸「俺は鶴丸国永。好物は驚きだな。よろしくな」
光忠「僕は燭台切光忠。特技は料理なんだけど、宝石って、食べ物は要らないよね……。まあ、よろしくね」
御手杵「俺は御手杵。刺すことしか能が無いけど、よろしく」
青江「僕はにっかり青江。夜のことは僕に任せてね。ふふっ……よろしくね」
蛍丸「俺は蛍丸。こう見えても、結構怪力。よろしく」
全員の自己紹介が終わり、改めて、宝石達を見る。
彼らが俺に注いでいたのは、写しを見る視線でもなく、家族を見る視線でもなく……
ただただ、純粋な好奇心の眼差しだった。
誰も写しとしての俺知らない、と言われると、随分新鮮で、こそばゆい。
主や仲間の刀剣男士は、写しではなく、“山姥切国広”として俺を見てくれたが、2205年にも、俺を写しとして見る奴はいた。
でも、今は、“山姥切国広”として俺を見てくれる奴らと、本科を知らない宝石しか居ない。
じゃあ、いっそ……
いや、俺は主の刀だ。その矜持はある。
一刻も早く、主の元へ帰らなければ。
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みそサザイ(プロフ) - クロエさん» コメントありがとうございます！面白いって言っていただけて、すごく嬉しいです！不定期更新でたまに半月ほど失踪しますが、更新頑張ります！ (2018年9月29日 12時) (
レス) id: 1a91fe4b3b (このIDを非表示/違反報告)
クロエ - ものすごく面白いです!俺どっちの作品も好きなのでとても嬉しいです!更新頑張ってください!応援してます! (2018年9月22日 17時) (レス) id: 40e31d1873 (このIDを非表示/違反報告)
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