ホウセキ箱 (ページ7)

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彼は私の…　GC ver.1 ページ7

友達はいつも…羨ましそうに言う、
『あんなに素敵なゴンチャン君といつも一緒に居れて羨ましいなぁ…
　本当に、ゴンチャン君って何もかも完璧だよね』…って。
その度に私はこう答える、『完璧って…どこが』って。

文武両道な上に漫画から出てきたような端整なルックス、
おまけに性格まで良くて完璧だとか言われてるチャニ。
そんな噂を聞くたびに私は笑いたくなってくる。
だって、私の前でのチャニは完璧とは程遠い人だから…
チャニが私にしか見せない顔があるのは恋人同士だからって訳じゃない、
家族でもなければ、友達でもない…

彼は私の……幼馴染だから。

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“「ゴンチャン先輩さよーならー」”

GC「うん、バイバイ」

放課後、靴箱で待っている私の元へ向かっている途中で、
廊下の向こうからキャピキャピと手を振ってくる後輩に笑顔で手を振り返してるチャニ。
チャニが廊下を歩くといつも女子がざわざわするのはこの殺人的な笑顔が原因かもしれない

GC「Aおまたせっ、帰ろ」

「うん」

GC「あ、ちょっと待って!!
　 Aに借りた辞書持ってくるの忘れた」

「えー!?今日の宿題で使うから
　ちゃんと返してって言ったじゃん」

GC「まぁまぁ、大丈夫だって。
　家にある僕のやつ貸すからさ」

そんな会話をしながら2人そろって歩き出すと、
突然目の前に知らない女の子がやって来て立ち止まった

女子「あのっ…」

　「??」
GC「??」

女子「あ、あの…
　先輩達って付き合ってるんですか!?」

「……」

緊張気味に話すその子の言葉を聞いて、心の中でため息を吐いた私。
この質問…高校に入ってから何度されただろう…

「…付き合ってないけど」

GC「僕とAは幼馴染だよ」

チャニがそう答えると安堵の表情を浮かべて女の子は去って行き、
その後ろ姿を眺めた後私とチャニは目を合わせた

「…これで何回目だっけ」

GC「ははっ、また聞かれちゃったね。
　もういっそ背中に貼ってようか?
　僕たち幼馴染です!!って」

「フッ、悪くないかも」

そう、チャニの言った通り私達はただの幼馴染。
だから一緒に帰るっていうのも別に特別な事じゃない…
親同士が仲良くて、家が隣りで、生まれた年まで同じだった私達は
こうやって一緒に居るのが当たり前なだけだ

　