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僕は多分どんな彼女の形であれ、彼女を愛してる。たまに泣きそうになるほどに。歪んだ愛だとか、狂ってる愛だとか、僕にとってはそんなことどうでもいい。他人にとやかく言われる筋合いなんてないし、愛の形なんて人それぞれだ。自分が愛だといってしまえば、それは愛になるのだと彼女がそう言っていた記憶がぼんやりとある。そこでふと僕は気付いた。僕の世界はそんなにも狭いのかと。もしかしたら僕の世界は彼女とこのたったひとつの部屋の中なのかもしれない。
だけど、時間を置いて考え直せばそれで十分だった。彼女がいてくれるなら。彼女が幸せなら。
――残り五日。
残り五日、少し異変が起こった。けれど別に大したことない異変だ。朝食が簡潔なものになったのだ。トーストとジャム、わかめの入ったスープ。まあ、僕は前々から予想していたことだったから驚きもしなかった。
僕たちの食事を作っているのは機械ではない。人間だ。そうなってくると、当然その人たちには大切な誰かがいる。家族、もしくは恋人かもしれない。
“最期の時くらい大切な人と一緒にいたいと思う”それの何が悪いというのだ。人間としては当たり前の感情である。むしろ誰が最期まで自分の血のつながりもない、そこに愛情もない人間のために働くというのだ。食事がでるだけありがたいと思う。
僕がもし彼らと同じ立場だったとしたら、似たような行動をとるだろう。きっと大切な人と最期はともに過ごそうとするはずだ。
大切な人。まっさきに浮かんだのは当然彼女のことだった。だけど、僕にとっての彼女は普通の人の思う大切な人に当てはまるのだろうか。まず僕と彼女には血のつながりがない。戸籍上のつながりがあるわけでもないし、そうなればきっと家族ではないだろう。友人というのも違う気がする。僕は彼女を少なからず同等の相手として扱った記憶もないだろう。そうなると友人というものも違う。親友というのもパッとこない。恋愛感情がゼロに等しい時点で恋人というのも違う気がする。
だったら僕と彼女は何で繋がっているのだろうか。もし何もないのだとしたら？ そこに愛はあるのだろうか。僕はふと小船で大海原で流されたの如く、そんな疑問にたどり着いた。けれどこの答えはいくら探しても、辞書を引いても、本を読んでも出ないだろう。
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自由気ままに生きる難聴の音霧想(プロフ) - 少女Ｒさん» コメントありがとうございます！ 時間をもう少しかけて仕上げたかったなぁ……と今更ながら思います。そう思っていただけたなら大変光栄です。 (2017年5月14日 13時) (
レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
少女Ｒ(プロフ) - 完結おめでとうございます。凄く面白かったです！少ない話数なのにとても感動しました！ (2017年5月14日 9時) (レス) id: ff2027e67d (このIDを非表示/違反報告)
音霧想@悪魔崇拝してる人（会話はできます）(プロフ) - うさぎ@りんご飴さん» わぁ……改行少ない小説苦手だというのに目を通していただきありがとうございます。いえいえ、感想いただけただけで満足です。本当にありがとうございました。 (2017年1月8日 14時) (レス) id: 6c125bcd13 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ@りんご飴(プロフ) - 音霧想@悪魔崇拝してる人（会話はできます）さん» いえ、あれは個人的な意見ですのでお気になさらず！ 私は改行が少ない作品が苦手なのですが、全く気にならずに読む事が出来ました。その点を強調して書きたかったのですが、上手く伝えられず申し訳ありません(汗) お忙しい中、わざわざ返信頂きありがとうございます！ (2017年1月8日 14時) (レス) id: 358807b83b (このIDを非表示/違反報告)
音霧想@悪魔崇拝してる人（会話はできます）(プロフ) - うさぎ@りんご飴さん» 評価ありがとうございました。私は改行が多い作品は横読みでも縦読みでも苦手なんです。内容が薄くなってしまう気がするんですね。なので改行に関してはこのままでいかしてもらいます。ほかの点は褒めていただき光栄でした。ありがとうございます。 (2017年1月8日 14時) (レス) id: 7d8ba4b3f5 (このIDを非表示/違反報告)
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