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162 振り返る ページ12

そんなこんなする中、柊太は1人の女の子に
優しい笑顔を向けていた。


「ありがとう」

「いーえっ! 柊くん!」


無邪気な笑顔に癒されたのか、
柊太はさらに柔らかい笑顔を浮かべて。

私に向けられたものじゃないのに、
少しドキッとしたり。


「さて、みんなのあだ名も決まったみたいだし、これからの短い間ですが!
よろしくお願いしまーす!」

「「はあああああああいっ‼︎」」


麗ちゃんが綺麗に締めくくると、
生徒達は大きな返事をしてくれて、
1日目は終わった。




「あぁー楽しかった!」

「そうだね、こんな経験滅多にないし」


宿泊施設へと到着した私たちは、
部屋で羽を休め、そんな会話を交わしていた。

そして、話題の矛先は……


「「特に柊太」」

「えっ」


ビクッと、大きく体を揺らす柊太くん。

まさか自分に振られると思ってなかったんだね、めっちゃびっくりした顔してるもん。


「なんで俺?」

「ほら、あの女の子」


麗ちゃんがもどかしそうに言葉を放つ。

私の回想には、
あの女の子に優しく微笑む柊太の笑顔が
浮かび上がっていて。


「あぁ、あだ名付けてくれた子……」


柊太も、ふわーっと思い出した様子で
目線を上に向けた。

心なしか、彼のその表情は
少し嬉しそうに見えて。

私は小さく笑う。


「なんだよ」


すると、機敏に反応する柊太。
私は未だ笑いを零しながら顔を見上げると、
一言返事をした。


「なんでもない」


柊太が"あっそ"と不機嫌そうにそっぽを向く間に、私と麗ちゃんは顔を合わせて小さく笑った。


「……さて、
明日からの数日間も頑張ろうね!」


麗ちゃんは気持ちを切り替えたのか、やる気満々に笑うと、私と不機嫌そうだった柊太も
優しい笑みに変わって、


「「おーぅ‼︎」」


声を揃えて手を突き上げた。

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流華 - ネクロさん» 最後まで読んでくださってありがとうございます!!今思うと無理矢理な展開とか多いですけどそう言ってもらえて嬉しいです涙 機会があったらまた何か書きますね! (2021年6月27日 20時) (レス) id: c141522df8 (このIDを非表示/違反報告)
ネクロ - お話最後まで読ませていただきました!皆のツッコミとかちょっとしたラブラブを見てて発狂してますw流華さん素晴らしいお話作ってくれて有難うございます!そしてこれからも頑張ってください! (2021年1月2日 23時) (レス) id: acc1702ca8 (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - アケチさん» わぁーありがとうございます!!更新遅いと思いますが、頑張ります! (2016年4月4日 8時) (レス) id: c04b941378 (このIDを非表示/違反報告)
アケチ(プロフ) - お話読ませていただきましたー!すっごい面白いです!読んでいて楽しいです!これからも更新頑張って下さい!! (2016年4月3日 19時) (レス) id: a044007e0c (このIDを非表示/違反報告)
流華(プロフ) - レイン・ボーさん» 評価、コメント、応援の言葉、本当にありがとうございます!頑張ります!! (2015年7月7日 18時) (レス) id: c04b941378 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:作者 | 作成日時:2015年7月4日 10時

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