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◇菊乃Side◇
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菊乃「ねーやばい！(笑)」
廉と走りながら駅に向かうけど
すでにびしょ濡れなあたし達
なんだか面白くなってきちゃって
ゲラゲラ笑いながら走るあたしの手を
廉が掴んだ
廉「菊乃、こっち！」
ドキドキしている時間もないまま
手を引っ張られて
シャッターがしまったお店の屋根の下にもぐりこむ
廉「…なんでこんな急に降ってくるん(笑)」
繋いだ手をパッと離して
照れ臭そうに自分の鼻にその手を持っていく廉
廉「…ごめん」
菊乃「…ううん、ありがと」
肩がぶつかりそうな距離で
左手にはさっきまで繋がれていた手の感触がまだ残っている
菊乃「やむのかなこれ」
勢いよく雨が降ってくる空を見上げるのは
照れ隠し
廉「スコールみたいな感じちゃう？」
廉の声が
いつもより低い気がする
廉「…菊乃びしょ濡れやん」
菊乃「廉こそ(笑)」
髪の毛からしたたる水滴を絞りながら
廉の方を見ると
なんだか面白おかしくて
また、自然と笑えてくる
廉もそれにつられて笑いはじめて
・・・なんかこういうの久しぶりだなと思った
この夏はずっと
廉のとなりでは素直でいられなかった
そのくせ上手く気持ちも隠せなかった
廉「…ん、」
ふわっ、って視界が遮られて
目の前が暗くなり
廉がタオルをあたしの頭の上にのせてくれたのが分かる
菊乃「え、これもしかして使用済みタオル？」
廉「使用済み言うな！(笑)」
菊乃「部活とかで汗ビショビショの…」
廉「ちゃうわ！綺麗なやつやから！」
笑いながらふざけてあたしの肩を押す廉
廉「女の子がビショ濡れの制服で電車とか乗ったらアカンやろ」
菊乃「…ありがとう」
今…なんだかすっごく幸せだ
廉の隣にいられて
どうしようもなく嬉しいってことを
ようやく、素直に認めた自分がいた
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エリ(プロフ) - reeen1026さん» コメントありがとうございます!!そう言っていただけてとっても嬉しいです♡これからも楽しんでいただけるように頑張って更新しますのでまたご感想お聞かせ頂けたら何よりです( ´艸｀)⌒☆ 引き続きよろしくお願いします♡ (2022年8月2日 23時) (
レス) id: 46ac8ccdd8 (このIDを非表示/違反報告)
reeen1026(プロフ) - 毎晩更新ありがとうございます！寝る前、こちらをみるのが日課になってます！これからも更新よろしくおねがいします (2022年8月2日 1時) (レス) @page7 id: b6bfcc2f76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリ
| 作成日時：2022年7月31日 0時
