◇・*。放課後のシンデレラ２。*・◇ (ページ2)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:27,579 hit

50 ページ2

・

紫耀「よく会うね～(笑)ウブちゃんもサボり？」

「…違いますっ」

1年生の玉入れの競技の時に必要なハチマキを教室に忘れてしまって

教室に取りにきた帰り道、1階の廊下で遭遇したのは

平野センパイだった

　

体育着のポケットに手をつっこんだまま

自販機の前でふわわーってあくびをしたセンパイ

　

ちょっと前髪を切ったのか

この間より表情が見えやすい

紫耀「うわっ、間違えた」

カチャカチャとお釣りが出てくる音がする

紫耀「リンゴジュースじゃなくて隣のミルクティー押しちゃったわ…」

『さいあくだーーー』って言いながら上を見上げたセンパイが

いきなりパッ、とこっちを見て目が合う

紫耀「好き？」

　

「・・・？！///」

　

紫耀「…甘いのね、俺じゃなくて(笑)」

「わ、わかってますっ///」

意地悪な表情で笑ったセンパイだけど

不思議と怖くなくて

今日は片耳にしかピアスつけてないんだ、なんて

ぼーっと考えたりしていた

片方の耳にしかつけてないけど

耳たぶだけじゃなくて、軟骨のピアスもキラリと光るのが見える

紫耀「このミルクティーあげる」

はい、ってミルクティーをくれるそぶりをしたセンパイが

そのまま紙パックをわたしのおでこにちょん、ってつけて

その冷たさにぴくっと体がびっくりして

思わず目をつぶった

紫耀「ウケる(笑)」

・・・センパイのいじわる

優しいのかそうじゃないのか分からなくて

どう反応すればいいか分からず立ってると

さっきのミルクティーを今度は手元に渡してくれる

紫耀「この前のお礼もあるし、はい」

「…いいんですか？」

紫耀「うん、俺リンゴジュースが飲みたかったし」

「ありがとうございます・・・」

ミルクティーを受け取ると

手元がひんやり冷たい

　

紫耀「そのかわり俺とちょっとサボってよ」

・