◇・*。放課後のシンデレラ。*・◇ (ページ44)

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今日の家庭科の授業は調理実習で

家庭科がイチバンすきだから、ワクワクしてる

菊乃「A一緒に行こ～」

腕を組んで一緒に家庭科室に向かっている菊ちゃんが

初めて見るシュシュをしていることに気づいた

「菊ちゃん、そのシュシュかわいいね」

菊乃「これね、廉が誕プレにくれたの」

菊ちゃんの顔がパッと明るくなる

菊乃「・・・なに？」

「ううん、とっても似合ってる、かわいいっ」

だって、菊ちゃんすっごーく

すっごーく

すっごーーーーーーく嬉しそうなんだもん

　

2人とっても仲良しだし、2人が付き合ったらいいよね、って海人くんとも時々話したりするけれど

菊ちゃんが廉くんには興味ないかもね、もう少し大人な人がいいかもね

っていう結論に毎回なる

でも、

…もしかしたら菊ちゃん、廉くんのこといいなって思ったりしてるのかな

「菊ちゃん、もしかして…」

廉「おっはー」

家庭科室に入った途端、

タイミング悪く廉くんに遭遇してしまって

質問の続きが聞けない

菊乃「廉バンダナの巻き方おかしくない？とんがってるけど(笑)」

廉「いやこれはシェフ風やから」

なぜか気合いが入ってる廉くんは

もうエプロンをつけてバンダナを巻いてる

廉「A、俺ら同じ班やで」

「あ、そっか」

廉くんに連れられてわたしたちのテーブルについて

エプロンをつけながら、教室を見渡すと

家庭科室の壁に、たくさんのTシャツが飾られてることに気づいた

・・・あれ、

これってもしかして3年生のやつかな

色とりどりのTシャツが飾られる中、

白地のTシャツを探す

・・・あった

わたしたちのテーブルの斜め後ろに飾られてたTシャツ

見覚えのあるボタンが3つ、ちゃんと縫い付けられていて

なんだかあったかい気持ちになる

・・・センパイのTシャツだ

思わず近づいてみると

『平野紫耀』って

　

この間は教えてもらえなかったセンパイの名前が書いてあった

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