公安所属ヒロイン/共同捜査/仕事の仲/相澤先生 (ページ48)

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「お一人ですか？随分と退屈そうな顔をしていらっしゃる。良かったらお相手しましょうか？」

聞き覚えのない声だった。

振り返ると全く知らない人物。

A(…あぁ、ナンパね)

一瞬誰だったか思い出そうとしたが、この姿で知り合いなんて誰もいない事を思い出した。

スーツを着こなし、いかにも遊んでますな風貌がAに声をかけたのだ。

『ありがとうございます。ただ、同伴で来ているのでごめんなさい』

と、無難な返しと適当なスマイルでその場を切り抜けようとする。

が、あしらわれた事が気に食わなかったのか、男は引き下がらなかった。

「いいじゃないですか。さっきからアナタの事を見ていましたが、誰ともいなかったし、誰かと連絡を取る素振りもなかった。本当に同伴者なんているんですか？」

『………はぁ』

Aは聞こえるか聞こえないくらいのため息をつき、心底めんどくさいと思った。

『いえ、本当に同伴で来ているんですよ。それでは…』

再びニコッと笑顔を向け、面倒なのでこの場から退散しようとした。

しかし、その瞬間に男はガッとAの腕を掴んだ。

「別に何もしようとしてるわけじゃないのに逃げるなんて失礼だとは思わないんですか？社交の場に来ているんですから」

思いのほか、男はしつこかった。

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