ホトケノザ (ページ46)

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シャワーを浴び終わって
じゃあ今から髪乾かそうかな
と思ってたら

窓際のテーブルに置いてたケータイが震えた

なんやろう
と見てみると

丈くんから起きてるかどうかの確認
だった。

「起きてるー」

と返したら

すぐ返事が来て

どうやら10分後に俺の部屋に来るらしい

さっきまで会ってたのに

なんならこの1ヶ月間ほぼ毎日一緒におったのに

10分後に丈くんに会えるのが嬉しい。

丈くんももうちょっと俺と一緒にいたいって
思ってくれてたってことやんな。

かわいいかよ笑笑

来る前に髪乾かさな！

とドライヤーを手にする。

少し速くなった鼓動を落ち着かせるように
髪の毛を乾かして

コンタクト外してもうたしメガネやから
髪とか顔変じゃないかな？？って確認してたら

部屋のチャイムがなった。

丈くんや！！！

「はーい
さっきぶりやな！どうしたん？」

『これ、食べへん？
クリスマスやし』

手には白いビニール袋を持っていて
中には小さいけど丸いホールケーキが入っていた。

扉を閉めながら俺の部屋の中に入ってきた丈くん。

「！！！たべる！
買ってきてくれたん？」

『今買うてきた笑

安いけどクリスマスやし
……2人きりやし一緒に食お』

「…うん！！
じょうくんさすがやな～ほんまに好きや」

表面に最近俺が好きなブリュレがあしらわれた
小さめのケーキ。

俺が好きそうなの買ってきてくれたこと
クリスマスやし一緒に食べようと言ってくれたこと

丈くんがすごく愛おしくて

ぎゅーーーーー
ハグした。

『お前…力強いねん
首締まるて、ほんまに！』

と言うけど手はちゃんと俺の頭を撫でてくれてて
好きやなあ。

「だって嬉しいもん

食べよ食べよ！いただきまーす」

大好きな丈くんと
プラスチックのフォークでつついてたべるケーキは

今まで食べたどんなスイーツよりも美味しく感じて

「おいひい～～
じょうくんありがとうね」

『やっすいやつやけどな笑

クリスマスやのに…
こんなんしかあげられへんくてごめんな』

ちょっと真面目なトーンで謝られるから

「え、なんで謝るん！
俺嫌なこと1個もなかってんけど

なんなら
じょうくんと1日中一緒におれて嬉しいしかないで？」

「じょうくんとおれるだけで俺は幸せやもん」

丈くんの理想とは違うのかもしれへんけど
俺はめちゃくちゃ嬉しい。