ホトケノザ (ページ4)

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初めてみんなと最後まで出られるコンサートのリハのため、僕はスタジオにいた。

ここ数日なんか具合が悪い感じがして
でもなんやかんやで踊れるしいけると思って居残り練習してるとき、急に襲ってきためまい。

ふらっとした感覚の直後に力が抜けて床に体が打ち付けられた。

…よかった。誰もおらんくて。

意識はあるのになんかしんどくて動かれへんし
床は冷たくて気持ちいいし、もうちょっとの間このままでいよかなって思ってたら

スタジオのドアが開いた。

『大橋…？』

さっきまとくんたちとスタジオを後にした丈くんやった。

『しんどいのに無理したらこうなるって』
そう言って床に置かれたスポーツドリンク。

ありがとうも言われへんくらいにびっくりした。

具合が悪いの気づいてたのも、戻ってきてくれたことも、シンメやから気にしてくれてただけやとは思うけど、なんか嬉しくて。

ぼーっとした僕の隣に座る丈くん。
何も言葉はないけど安心する。

丈くんはいつも僕のこと助けてくれるな

『帰るで、歩ける？』
「うん歩ける。ありがとうじょうくん。」

心配して家まで送ってくれたあの日、僕は丈くんのこと尊敬とは別に、人として好きやなぁって思った。